菅原脳神経外科クリニック院長の菅原道仁さん
高齢者にとって怖いのが、脱水が引き金となる血栓症。血栓とは血液のかたまりのことだ。血管内にできた血栓によって脳の血管が詰まり、脳細胞がダメージを受けると脳梗塞、同様に心臓の血管が詰まれば心筋梗塞のリスクが高まる。たくさん汗をかく夏は、血液中の水分が減少することで成分が濃くなり、血液がドロドロになって血栓ができやすいのだ。
夏血栓による脳梗塞や心筋梗塞のリスクを避けるためには、動脈硬化対策が鍵になると、菅原脳神経外科クリニック院長の菅原道仁さんはいう。
「高齢者の場合は、夏に限らず血圧、コレステロール、体重などの管理をすることが大前提。定期的に健康診断を受け、しっかり数値を把握することが大切です。高血圧や糖尿病などの既往のある人は、アルコールやたばこなど、動脈硬化を進めるものは意識して控えましょう。そして重要なのが、やはり水分補給。少量の塩分や糖分とともに摂ったり、少しずつ小まめに摂ったりすると効率よく体に吸収されます」(菅原さん・以下「」同)
バランスのよい食事は言うまでもないが、血管を強く保つために積極的に摂りたいのがオメガ3系の油脂とカカオだという。
「青魚の脂に多く含まれるEPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)は血管をしなやかにして内側を滑らかにします。カカオに含まれるカカオポリフェノールには血管を広げる作用が。カカオ70%以上のダークチョコレートが手軽でおすすめです」
さらに血流をよくするために、適度な運動も欠かせない。
「血流のためには足を動かす有酸素運動、ウオーキングが有効です。少し早歩きで息が弾む程度に、1日8000歩くらいが目標です。もし歩くのが難しいようなら、声を出すことも血流を促す運動になります。人とおしゃべりをしたり、カラオケで大きな声で歌ったりするのもよいでしょう」
※女性セブン2018年9月13日号