類い希なる味覚を持つ、一流料理人たち。そんなシェフ行きつけの「ラーメンの名店」を教えてもらった。イタリアンの巨匠として知られる『ラ・ベットラ・ダ・オチアイ』の落合務シェフが推薦するのは、東京・御徒町にある『チラナイサクラ』の中華そばだ。
澄みきったスープ越しに見えるのは、信州小麦をブレンドした特製麺。その上には、低温で調理した豚モモ肉のチャーシュー、アグー豚のベーコンの桜色の肉が寄り添う。シンプルで美しい佇まいはもとより、奥行きのあるスープの旨みとコクが圧巻だ。
鶏ガラや豚足、香味野菜を煮込み白濁させて濾した清湯に、蛤やアサリなどを使う魚介系の出汁が絶妙にマッチする。シジミ出汁に信州の白醤油など3種類の醤油を合わせたタレが味を引き締める。黒胡椒を振ったシャキシャキのネギ、メンマ、小松菜が名脇役の仕事を果たす。落合シェフが語る。