芸能

南田洋子さんの“姪”、ケンカの日々から腕相撲王者になるまで

女子アームレスリング界の“絶対女王”と名高い山田さん(撮影/浅野剛)

「レディー・ゴー!」の掛け声がかかるやいなや、相手の腕を一気にねじり倒す。一瞬で勝利をものにした女性に、大歓声がわき起こる。

「本当は子供たちを連れてきたかったけど、いると気になって試合に集中できないから、泣く泣く留守番させてます」

 そう言って笑顔を見せたのは、山田よう子さん(42才)。華奢な外見からは想像もつかないが、女子アームレスリング全日本大会13連覇の記録を持つ剛腕だ。プライベートでは4児の母。5才、3才、1才の双子たちの世話に追われながらリングに立つ日々を送る。

 しかし、ここまでの道のりは険しいものだった。山田さんの生まれは東京・中央区の下町。小学校ではリーダー的存在だったが、中学校に進むと一転する。いじめられていた子をかばったことにより、陰湿ないじめのターゲットとなったのだ。思い詰めて中学1年生で自殺未遂を起こし、不登校になった。

 見かねた親族は山田さんを更生施設へと入所させるが、そこにもなじめずに脱走を繰り返した。将来への不安と居場所のない寂しさに押しつぶされそうになったとき、思い出したのが“洋子おばちゃん”こと、女優の南田洋子さん(享年76)のことだ。山田さんは南田さんの従兄弟の娘であり、“叔母と姪”のように親密な関係。南田さんを「おばちゃん」と慕い、女優として活躍する姿をずっと近くで見てきた。

「『おばちゃんの血をひいているし、女優だったら挑戦できるかも』と、芸能コースのある堀越高校(東京・中野区)に進学したんです」(山田さん、以下「」同)

 ドラマ『砂の城』(1997年、フジテレビ系)に出演するなど芸能活動を始めるも、プレッシャーのあまり、大きな舞台をすっぽかしてしまう。

 それからはタガが外れたように、学校をサボっては街へ出て、けんかにあけくれる日々。その腕っぷしから繁華街の不良たちからも一目置かれる存在になっていたが、心は満たされない。そんなときに出会ったのが、アームレスリングだ。

「たまたま居酒屋で隣になった男性がチャンピオンだった。『女性部門もある』と聞いて、挑戦してみようと思った」

 けんかで鍛えた腕と負けん気でめきめきと頭角を現し、始めて2年足らずで日本のトップ選手にまで成長。

関連記事

トピックス

自宅で亡くなっているのが見つかった中山美穂さん
【入浴中の不慮の事故、沈黙守るワイルド恋人】中山美穂さん、最後の交際相手は「9歳年下」「大好きな音楽活動でわかりあえる」一緒に立つはずだったビルボード
NEWSポストセブン
トンボをはじめとした生物分野への興味関心が強いそうだ(2023年9月、東京・港区。撮影/JMPA)
《倍率3倍を勝ち抜いた》悠仁さま「合格」の背景に“筑波チーム” 推薦書類を作成した校長も筑波大出身、筑附高に大学教員が続々
NEWSポストセブン
結婚披露宴での板野友美とヤクルト高橋奎二選手
板野友美&ヤクルト高橋奎二夫妻の結婚披露宴 村上宗隆選手や松本まりかなど豪華メンバーが大勢出席するも、AKB48“神7”は前田敦子のみ出席で再集結ならず
女性セブン
NBAロサンゼルス・レイカーズの試合を観戦した大谷翔平と真美子さん(NBA Japan公式Xより)
《大谷翔平がバスケ観戦デート》「話しやすい人だ…」真美子さん兄からも好印象 “LINEグループ”を活用して深まる交流
NEWSポストセブン
(時事通信フォト)
「服装がオードリー・ヘプバーンのパクリだ」尹錫悦大統領の美人妻・金建希氏の存在が政権のアキレス腱に 「韓国を整形の国だと広報するのか」との批判も
NEWSポストセブン
野球人・江夏豊が球界に伝えておくべきことを語り尽くす(撮影/太田真三)
【江夏豊インタビュー】若い才能のある選手のメジャー移籍は「大いに結構」「頑張ってこいよと後押ししたい」 もし大谷翔平と対戦するなら“こう抑える”
週刊ポスト
自宅で亡くなっているのが見つかった中山美穂さん
《私には帰る場所がない》ライブ前の入浴中に突然...中山美穂さん(享年54)が母子家庭で過ごした知られざる幼少期「台所の砂糖を食べて空腹をしのいだ」
NEWSポストセブン
亡くなった小倉智昭さん(時事通信フォト)
《小倉智昭さん死去》「でも結婚できてよかった」溺愛した菊川怜の離婚を見届け天国へ、“芸能界の父”失い憔悴「もっと一緒にいて欲しかった」
NEWSポストセブン
11月下旬に札幌ススキノにあるガールズバーで火災が発生(右はInstagramより)
【ススキノ・ガルバ爆発】「男は復縁の望みをまだ持っていた」火をつけた男は交際相手A子さんを巻き込んで死のうと…2匹の犬を失って凶行に
NEWSポストセブン
再婚
女子ゴルフ・古閑美保「42才でのおめでた再婚」していた お相手は“元夫の親友”、所属事務所も入籍と出産を認める
NEWSポストセブン
54歳という若さで天国に旅立った中山美穂さん
【入浴中に不慮の事故】「体の一部がもぎ取られる」「誰より会いたい」急逝・中山美穂さん(享年54)がSNSに心境を吐露していた“世界中の誰より愛した人”への想い
NEWSポストセブン
大谷翔平選手(時事通信フォト)と妻・真美子さん(富士通レッドウェーブ公式ブログより)
《真美子さんのバースデー》大谷翔平の “気を遣わせないプレゼント” 新妻の「実用的なものがいい」リクエストに…昨年は“1000億円超のサプライズ”
NEWSポストセブン