プロ野球のペナントレースが佳境を迎えるなか、水面下ではすでに「次の指揮官」の具体的な名前が飛び交っている。本来なら戦力編成やチーム強化が第一のはずだが、セ・リーグは広島を除けば、どこの監督人事も、球団内外の人脈や勢力争いで迷走紛糾しそうな様相である。
パ・リーグも似たようなもので、オリックスの福良淳一監督(58)は、3年間の契約満了で退場が濃厚だ。
「田口壮・二軍監督(49)の昇格が既定路線とされていますが、体調を不安視する向きもある。現実味が低いのはもちろんだが、“それでもイチロー(44)に戻ってきてほしい”という声は今なおある。可能性が出てくれば、すべての構想を白紙にするといわれています」(球団関係者)
シーズン途中で梨田昌孝監督(65)が退任した楽天では、三木谷浩史オーナーが信頼する古田敦也氏(53)が招聘される可能性があると囁かれている。
「そのために“ヤクルト人脈”が使える石井一久氏(45)をGMに据えたのではないか。他に福島出身の中畑氏の名前も出ている」(同前)
中畑氏はDeNA復帰も囁かれており、リーグをまたいだ“キヨシ争奪戦”になりそうな気配である。
クビを洗う人、就活にいそしむ人。関係者の思惑が交錯しながら、プロ野球の秋は深まる。
※週刊ポスト2018年9月21・28日号