子供が小さなうちに、家族旅行の思い出を残しておきたいのは、多くの親が望むこと。 しかし、土日・祝日も仕事、長期休暇も取りにくい、夫婦共働きで休みが合わないなど、なかなか難しい。では、どうすべきか…。本誌・女性セブンは緊急アンケート(セブンズクラブ会員(全国の10~80代の男性・女性457名が回答、実施期間2018年5月10~16日)を実施。
すると、読者の意見は二分されましたが、あなたはどう思いますか?
【反対59.8%】
【賛成40.2%】
反対派の意見はこうだ。
「一度でもズル休みをさせると、『休んでもいい』という甘い考えが身につき、社会に出てもルールが守れない子、責任感のない子になる!」(61才・自営業)
「現在の過密な授業カリキュラムでは、1回休んだだけでも、授業がかなり先へ進みます。授業がある日は授業を優先させるべき」(54才・教員)
賛成派はこういう。
「学校だけが人生じゃない」(36才・会社員)
「家族旅行って、生涯でそう何度も行けるものではない。行ける時期も限られているので、行ける時に行くべき!」(31才・会社員)
日本旅行業協会の調査によると、20才までに20回以上家族旅行をした人は、コミュニケーション能力や気配りに長けており、一方で10回に満たない人は、キレやすく、わがままになる傾向にあるという。幼少期からの家族旅行が、いかに人格形成に影響を与えるかがわかる。
旅行会社によると、最近では、旅行を通じての教育“旅育”という言葉もあり、学校で習った地理や歴史にかかわる名所を実際に巡ったり、工場見学も人気が高まっているという。 しかし、工場見学などは平日しか稼働していない所が多く、学校を休ませないと体験できない。
これに対し、元小学校教師で「子どものこころのコーチング協会」代表・和久田ミカさんはこう語る。
「私が教師だった時代から、体調の悪い祖父母との家族旅行はこれで最後だから、などの理由で学校を休む生徒はいました。どの子も、学校ではできない体験をし、成長して帰ってきました」
学校を休ませてでも行く家族旅行によって得られるものは大きいようだ。ただし、義務教育の場合、あくまで学校を優先させるべきということは、子供にもしっかり伝えておかないといけないという。
「休んだら授業についていけなくなる可能性も。親が子供に、遅れた分の勉強をさせるよう、ケアは必要です」(和久田さん)
休ませてでも家族旅行に行くかは、各家庭の環境と考え方次第。しかし、休ませるリスクも子供に教えた方がいい。
最後に、学校を休んで旅行に行くと伝えた時の子供の反応はどんなものだったのだろうか。
【喜んだ60.5%】
【不安がった20.9%】
【どちらでもない(無反応)18.6%】
約4割の子供が、授業が遅れてしまうことへの不安や、学校に行けないことへの不満、または、親の命令だから仕方ないという無反応を示した。手放しに喜ぶ子供ばかりではないので、子供の意見を事前に聞くことも大切だ。
※女性セブン2018年9月27日号