血液型と言えば、日本では「性格診断」や「占い」のイメージが強い。だが、海外の医療機関では、血液型によって「病気リスク」が変わるという相関関係が最新研究によって明らかにされつつある。
血液型と病気との関係を理解するうえで重要なのは、それぞれの血液型が、血漿中に異なる「抗体」を持つことだ。抗体は、ウイルスや細菌などの異物を体内から追い出すはたらきを持つ。東京大学医学部付属病院放射線科准教授の中川恵一医師が解説する。
「研究が進められている段階なので断言はできませんが、それぞれの血液型が異なる抗体を持っていることが、病気の発症リスクと関わっているのではないかと考えられています」
また、血液型と認知機能との関連も指摘されている。
2014年の米・バーモント大学調査では、約3万人を対象に、3種類の認知機能検査を行なった。そのうち、2種類以上で認知機能の低下が認められた495人のグループと、認知機能障害を発症しなかった587人のグループの血液型を比較している。
その結果、「AB型」の認知障害発症リスクは、O型に比べて1.82倍も上昇したのだ。
2014年にフランス国立保健医学研究所が発表した調査では、「糖尿病」リスクが最も高いのは「B型」だと示されている。