9月28日公開の映画『散り椿』では、主人公・親兵衛を演じただけでなく、殺陣も担当した岡田准一(37才)。木村大作監督はじめ、俳優仲間からも絶大な信頼が寄せられた。丁寧に言葉を紡ぎながら、眼差しはどこまでもまっすぐ。岡田には侍と同じ凛とした佇まいが備わっていた。
「いろいろなことを抱えながらも、言い訳をしない新兵衛の生き様、強さ。そして妻を愛する姿が美しいなと思いました。ぼく自身も自分が大切にしたいものには真剣に向き合いたいと思っています」(岡田)
その気高い眼差しにこちらも自然と背筋が伸びる。まるで現代に蘇った侍である。だが、ひとたびV6の岡田に戻ると、自由な末っ子キャラに変貌。メンバーからは「役をひきずっているくらいがちょうどいい」といじられているが、本当のところは?
「いやいや、V6の時がリラックスしてる姿だって勘違いされてますけど、そういうわけでもないんですよ(笑い)。アイドルとしては大勢の人が期待する“なってほしい岡田准一”になることですし、俳優としては“岡田准一を消す”ことを求められるわけで。どんな仕事でも期待に応えていきたい。それだけなんですけどね」(岡田)
どちらの“岡田准一”にも侍のような覚悟があった。
【映画『散り椿』(全国東宝系にて公開中)】
最愛の妻・篠(麻生久美子)の願いを受け、かつていた扇野藩に舞い戻った剣豪・瓜生新兵衛(岡田)。篠の妹・里美(黒木華)はいつしか彼に心惹かれていく──「絵画のような美しさ」と称され、第42回モントリオール世界映画祭にて審査員特別賞を受賞した。
※女性セブン2018年10月11日号