1991年に樋口可南子の写真集『water fruit』(篠山紀信撮影)の発売でヘアヌードが事実上解禁され、熱狂的なブームを巻き起こした。しかし、日本のヌード写真集の歴史はその20年以上前から始まっていた。有名女優はなぜヌードになったのか。芸能や出版、アートの分野に精通する小澤忠恭、亀和田武、伴田良輔の3氏が、「昭和のヌード写真集」を180分語り尽くした。
亀和田:こうして1990年代のヘアヌード解禁前の、昭和のヌード写真集をずらりと並べると、メジャーな映画やテレビドラマに出ていたお茶の間で馴染みの女優さんが、実にたくさんいることにあらためて驚きますね。
当時、“えっ、この人まで脱いだの!?”と驚いたのは、まず関根恵子。15歳でデビューした頃、ほんとに綺麗な子でね。最初の主演映画でスケスケのネグリジェになったりしてましたけど、写真集でなんでここまで脱ぐ必要があるのかと思いました。森下愛子もそうですね。
小澤:清純なイメージでしたからね。
亀和田:僕が一緒にテレビ番組に出ていた子が17歳でヌードになったときも驚いた。川上麻衣子です。高田美和、畑中葉子、奈美悦子あたりは脱いだのを知っても驚きませんが。
伴田:僕にとって衝撃だったのは手塚さとみ(理美)です。大好きだったので。
小澤:デビューのときから篠山(紀信)さん、沢渡(朔)さんに可愛がられていたから、脱ぐことに問題なかったんじゃないですか(笑い)。