子供が学校に行きたくなさそうにしていたら、どのような態度をとればいいのだろうか。子供たちは、自ら「休みたい」といったり、休む理由を言ったりすることは少ない。不登校になると親は動揺して、どうにか原因を聞き出そうとするが──。
「“どうしたの? こういうこと?”などと畳みかけて問うと、子供は詰問されている気持ちになりますし、親の期待と違う答えをすると嫌われるのではないかという不安もあり、言葉が出なくなることがあります」
こう話すのは、認定NPO法人育て上げネット・母親の会「結」統括の蟇田(ひきた)薫さん。子供と接する時は「焦らない・慌てない」ことを心がけてほしいと話す。
「“食欲がないし、あなたのことが心配なんだけど、何かあったの?”などと言って少し待ち、それでも答えなければ、“話したくなったら言ってね”と、回答をパスさせてあげるのも手です」(蟇田さん)
では、声かけのOKワード、NGワードを見てみよう。
【NG】
「どうして学校に行きたくないの?」
【OK】
不登校の理由は明らかにしなくてもいい。自分でも理由がわからなかったり、表現できない子もいる。また、親の気持ちを読み、休ませてもらいやすいウソの理由を答えるケースもあるからだ。
【NG】
「学校に行くのがあなたの仕事でしょ」
【OK】
つらそうにしていたら、「休んでいいよ」「ちょっと休んで充電しようか」などと親から助け船を。子供は"今・この瞬間"に不安を感じているので、休みの提案が子供を安心させる。
【NG】
「休んでもいいけど勉強はしてね」
【OK】
子供も勉強をしなくてはいけないと思っている。しかし、エネルギーが不足しているためできないのだ。不登校中は、子供が楽しめることをすすめてあげよう。
【NG】
「家にいるなら、これくらいやってくれない?」
【OK】
家事を頼む場合、「将来役立つから一緒にやらない?」「してもらえると助かる」という言い方がおすすめ。子供に「忙しい母を助けた」という自信がつくと、自尊心も高められる。
※女性セブン2018年10月18日号