「マッチングアプリで出会って結婚しました」「彼氏はマッチングアプリでつかまえました」──そう公言する男女が増えている。そうしたアプリのユーザーは増えているが、結婚相手・将来を見据えた交際相手を探している人にとっては、中には“出会いたくない人”がいるのも確かだ。
わかりやいところでは、既婚者や交際相手がいるのに登録している“遊び目的”の人が挙げられる。お見合い系マッチングアプリでは、登録時の既婚・未婚チェックは年々厳しくなっているというが、デート目的のアプリではチェックが緩かったり、そもそも既婚か未婚かを問わなかったりするケースもある。将来を見据えた出会いを求めているなら、チェックが厳しいアプリを利用したほうがよさそうだ。
既婚者以外には、マルチ商法などの勧誘・営業をするためにアプリに登録している人もいる。多くのお見合い系アプリでは、交際相手を見つけるなどといった目的以外での利用を規約で禁止しているが、それでも「出会い」を装った“営業活動”はあとを絶たない。
マッチングアプリで実際に結婚し、その経緯を『アプリ婚』というコミックエッセイにまとめた漫画家の新里碧さんはこう語る。
「アプリで出会うマルチ商法の人は、やたらと“ホームパーティーをするので来ないか”と誘ってくるケースが多いですね。その人自身に興味があって連絡をしているのに、1対1ではなく、他の人や仲間を紹介したいと言ってくる人は注意すべきです」
そういった人を見抜くにはどうすればいいのか?
「プロフィールは自己申告がほとんどなので、内容を詐称しようと思えばいくらでもできてしまうのが現状です。メッセージや会った時の会話で判断するしかないのですが、“デートの時間帯が変”とか“家の話をするとはぐらかす”など、何気ない会話の中でどこか違和感があったら、遠慮せずにはっきり聞いてしまうのが良いと思います」(新里さん、以下同)
例えば何度かデートしているのに「どこに住んでいるんですか?」という質問にあいまいにはぐらかしたり、将来や子供の話をにごしたりする男性は既婚者の可能性が高いという。
中には体だけを目的にした男性も存在する。そういった男性は、婚活目的の人よりも多くの女性と連絡をとりたがるので、マッチングアプリの課金を避けるために、メッセージのやりとりをすぐにLINEに移行したがる人が多いという。さらに「プロフィールがシンプル」「メッセージがなれなれしい」「会う前の段階で下ネタをふってくる」などの兆候があるとのこと。新里さんは、「初回のデートで体の関係に持ち込もうとするケースは、絶対に応じてはいけない」と語る。
「将来の伴侶を求めているのに、会ったその日にそういった関係になってしまうのは、得策ではありません。女性の場合、“妻候補”から“遊び相手候補”に変わってしまうことは避けなければいけません」
できるだけそういった異性は避けたいものだが、万が一ひっかかってしまった時にはどう対応すべきなのか。