日本では大阪・富田林警察署から逃亡した樋田淳也容疑者を大阪府警3000人体制で捜索したが、結果的に発見されたのは48日後、山口県内だった。しかも、樋田容疑者を捕まえたのは道の駅の万引きGメンの女性だった。
ところ変わって、中国の首都・北京市に隣接する河北省承徳市の第3刑務所でも、囚人2人が脱獄し、30km先の遼寧省の農村に潜んでいることが分かり、警察官1300人が動員されたほか、村民1000人も道案内や山狩りに駆り出されるなどの大捕り物が展開された。このさなかに、パトカーで警戒に当たっていた警官2人が事故のため死亡し、他の2人が負傷するなどの不慮の事故が発生したものの、脱獄囚2人は身柄を確保された。中国各紙が報じた。
脱獄囚2人の名前は王と張で、王は2013年に11歳の少年を誘拐し殺害。逮捕されて、裁判では死刑判決が下されたが、その後、無期懲役刑に減刑。張は1999年、強盗容疑で逮捕され、懲役7年の刑で服役し2006年に釈放されたものの、2年後に再び強盗容疑で逮捕され、裁判では終身刑を言い渡された。
2人はこれまでの1回ずつ脱獄しているが、逃走途中に捕まり、今回は2回目の脱獄。2人は10月4日、刑務所のキーカードや警官の制服などを盗んで一緒に脱獄した。中国では10月1日が建国記念日に当たる国慶節で、土日を含めると9連休となっていたため、刑務所の職員も交代で休みを取っていたため警備は手薄で、その隙を狙って2人は脱獄。
脱獄の発覚後、警察は緊急非常警戒態勢を発令し、1300人の警官を動員して厳重な警戒網を敷いた。それと同時に2人の情報を提供すれば10万元(約170万円)、さらに2人の身柄を確保した場合は20万元(約340万円)という極めて異例の懸賞金を出すと発表した。