芸能

『Gメン’75』における「Gメン」とは何だったのか?

壮大なオープニングは今も伝説

 日本の刑事ドラマの歴史を語る際、決して外すことができないのが、1975年5月にスタートした『Gメン’75』(TBS系・1975年~1982年)だ。陽炎が立ちのぼる滑走路を横一列で歩く面々。壮大なテーマが流れ、そこにかぶさる「ハードボイルドGメン’75 熱い心を強い意志で包んだ男たち」のナレーション。土曜夜21時に強烈なインパクトを残したオープニングで、たちまち『Gメン’ 75』は高視聴率ドラマとなる。

 当時は一般的でなかった「ハードボイルド」の要素を前面に押し出し、個人的感情を捨てて非情な捜査に命を懸ける刑事たちの宿命を、時に陰惨なタッチで描いた。

 Gメンの立ち位置は「警視庁から独立した特別潜入捜査班」であり、やがて警察内部の腐敗を描くことも多くなった。ただし悲惨な内容だけでなく、香港カラテシリーズやスカイアクションシリーズなど、視聴者を楽しませるイベント性も随所に盛り込まれていた。

 歴代の女刑事を演じたのは、藤田美保子(現・三保子)、森マリア、夏木マリ、中島はるみ、范文雀など。代々、モデル顔負けの長身でスタイル抜群、そしてエキゾチックな美貌でハードなアクションをこなすというのが定番であり、視聴者を魅了した。

◆取材・文/石田伸也

※週刊ポスト2018年10月26日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

歌舞伎俳優の中村芝翫と嫁の三田寛子(右写真/産経新聞社)
《中村芝翫が約900日ぶりに自宅に戻る》三田寛子、“夫の愛人”とのバトルに勝利 芝翫は“未練たらたら”でも松竹の激怒が決定打に
女性セブン
胴回りにコルセットを巻いて病院に到着した豊川悦司(2024年11月中旬)
《鎮痛剤も効かないほど…》豊川悦司、腰痛悪化で極秘手術 現在は家族のもとでリハビリ生活「愛娘との時間を充実させたい」父親としての思いも
女性セブン
ストリップ界において老舗
【天満ストリップ摘発】「踊り子のことを大事にしてくれた」劇場で踊っていたストリッパーが語る評判 常連客は「大阪万博前のイジメじゃないか」
NEWSポストセブン
紅白初出場のNumber_i
Number_iが紅白出場「去年は見る側だったので」記者会見で見せた笑顔 “経験者”として現場を盛り上げる
女性セブン
弔問を終え、三笠宮邸をあとにされる美智子さま(2024年11月)
《上皇さまと約束の地へ》美智子さま、寝たきり危機から奇跡の再起 胸中にあるのは38年前に成し遂げられなかった「韓国訪問」へのお気持ちか
女性セブン
野外で下着や胸を露出させる動画を投稿している女性(Xより)
《おっpいを出しちゃう女子大生現る》女性インフルエンサーの相次ぐ下着などの露出投稿、意外と難しい“公然わいせつ”の落とし穴
NEWSポストセブン
田村瑠奈被告。父・修被告が洗面所で目の当たりにしたものとは
《東リベを何度も見て大泣き》田村瑠奈被告が「一番好きだったアニメキャラ」を父・田村修被告がいきなり説明、その意図は【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン
結婚を発表した高畑充希 と岡田将生
岡田将生&高畑充希の“猛烈スピード婚”の裏側 松坂桃李&戸田恵梨香を見て結婚願望が強くなった岡田「相手は仕事を理解してくれる同業者がいい」
女性セブン
電撃退団が大きな話題を呼んだ畠山氏。再びSNSで大きな話題に(時事通信社)
《大量の本人グッズをメルカリ出品疑惑》ヤクルト電撃退団の畠山和洋氏に「真相」を直撃「出てますよね、僕じゃないです」なかには中村悠平や内川聖一のサイン入りバットも…
NEWSポストセブン
注目集まる愛子さま着用のブローチ(時事通信フォト)
《愛子さま着用のブローチが完売》ミキモトのジュエリーに宿る「上皇后さまから受け継いだ伝統」
週刊ポスト
イギリス人女性はめげずにキャンペーンを続けている(SNSより)
《100人以上の大学生と寝た》「タダで行為できます」過激投稿のイギリス人女性(25)、今度はフィジーに入国するも強制送還へ 同国・副首相が声明を出す事態に発展
NEWSポストセブン
連日大盛況の九州場所。土俵周りで花を添える観客にも注目が(写真・JMPA)
九州場所「溜席の着物美人」とともに15日間皆勤の「ワンピース女性」 本人が明かす力士の浴衣地で洋服をつくる理由「同じものは一場所で二度着ることはない」
NEWSポストセブン