10月9日から12日まで、チェコ・プラハで開催されたオセロの世界チャンピオンを決める「第42回世界オセロ選手権」。その個人部門で神奈川県在住の小学5年生・福地啓介くん(11才)が、初出場・初優勝を成し遂げた。この快挙をきっかけにオセロそのものに対する注目も高まっている。
オセロが開発されたのは、1973年。日本人のサラリーマンが取引先の病院から患者用の頭脳ゲームとして広めてほしいと頼まれたことがきっかけだった。
黒人の将軍・オセロと白人の妻・デズデモーナを中心に敵味方がめまぐるしく寝返るというストーリーのシェイクスピアの戯曲「オセロ」に由来してつけられたこのゲームは発売と同時に大ヒットした。日本オセロ連盟事務局専務理事の石本一博さんは解説する。
「玩具メーカーのメガハウスが実施したオセロに関する調査では、日本人でオセロをやったことがあるという人は6000万人いました。しかし競技人口になると6000人ほど。これでも競技オセロの人口は日本が世界一です。
大会にスポンサーがつくことも少ないので、今回の福地くんが受け取った世界大会の賞金でも5000ドル(約52万円)。オセロだけでは食べていけないので、プロがいないんです。スタープレーヤー福地くんの存在で、競技人口が増えてほしいですね」
※女性セブン2018年11月8日号