ライフ

名医が教える「受けるべき検診」、まずは遺伝で内容を考えよ

正富千絵先生(産業医)が受けている検診

 人間ドックの検査内容を見ると、なんと約30種類もある。もしこれらを全部受けると、数万円はくだらないことになってしまう。また、手術や服薬と同じように検診にもリスクが伴うもの。何をどう受けるべきなのかプロの意見を聞いてみた。

 検診のスタンダードである法定健診とがん検診以外のものは、どういった基準で受けるべきなのだろうか。予防医学に詳しい産業医の正富千絵先生はこう話す。

「やはり遺伝で起きる病気も少なくないですから、両親がかかったことのある病気のチェックは行った方がよいですね。特に婦人科系の病気の場合は、進行も早いゆえに若い人でも重点的に調べるようにしましょう」

 溜池眼科医院院長の鹿内真美子先生も「遺伝」で検診内容を考えている。

「血縁に乳がんにかかった人がいたので、乳がん検診は手厚く受けています。具体的には、エコーとマンモグラフィー、触診を1年に1度、乳腺専門医のもとで受診している」

 遺伝に加え、流行している病気をチェックした方がいいと言うのは、内科医・松本賛良先生だ。

「検診とは少しずれるかもしれないですが、風疹の抗体検査は受けるべきです。妊婦が感染してしまうと、胎児に障害が残る場合もあります。私も夫も結婚を機会に抗体検査をしました。感染した場合、自分だけの問題ではなく、家族や近親者にうつしてしまう可能性があるからです」

 産婦人科医・高橋怜奈先生は、プラスアルファでこんな検査をすすめる。

「デリケートな問題ですが、パートナーがいるときは私もクラミジア検査を受けます。クラミジアは子宮頸管炎、骨盤炎症性疾患、肝周囲炎などを引き起こし、不妊につながる怖い病気です。しかし、女性では自覚症状がないことも多い。内診で子宮頸がん検診や超音波検査をする時に一緒に調べられるので性行為をする機会があるかたは定期的に受けたい検査です」

※女性セブン2018年11月8日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

『マモ』の愛称で知られる声優・宮野真守。「劇団ひまわり」が6月8日、退団を伝えた(本人SNSより)
《誕生日に発表》俳優・宮野真守が30年以上在籍の「劇団ひまわり」を退団、運営が契約満了伝える
NEWSポストセブン
清原和博氏は長嶋さんの逝去の翌日、都内のビル街にいた
《長嶋茂雄さん逝去》短パン・サンダル姿、ふくらはぎには…清原和博が翌日に見せた「寂しさを湛えた表情」 “肉体改造”などの批判を庇ったミスターからの「激励の言葉」
NEWSポストセブン
貴乃花は“令和の新横綱”大の里をどう見ているのか(撮影/五十嵐美弥)
「まだまだ伸びしろがある」…平成の大横綱・貴乃花が“令和の新横綱”大の里を語る 「簡単に引いてしまう欠点」への見解、綱を張ることの“怖さ”とどう向き合うか
週刊ポスト
インタビュー中にアクシデントが発生した大谷翔平(写真/Getty Images)
《大谷翔平の上半身裸動画騒動》ロッカールームでのインタビューに映り込みリポーター大慌て 徹底して「服を脱がない」ブランディングへの強いこだわり 
女性セブン
映画『八日目の蝉』(2011)にて、新人俳優賞を受賞した渡邉このみさん
《ランドセルに画びょうが…》天才子役と呼ばれた渡邊このみ(18)が苦悩した“現実”と“非現実”の境界線 「サンタさんを信じている年齢なのに」
NEWSポストセブン
アーティスト活動を本格的にスタートした萌名さん
「二度とやらないと思っていた」河北彩伽が語った“引退の真相”と復帰後に見つけた“本当に成し遂げたい夢”
NEWSポストセブン
放送作家でコラムニストの山田美保子さんが、小泉家について綴ります
《華麗なる小泉家》弟・進次郎氏はコメ劇場でワイドショーの主役、兄・孝太郎はテレビに出ずっぱり やっぱり「数字を持っている」プラチナファミリー
女性セブン
調子が上向く渋野日向子(時事通信フォト)
《渋野日向子が全米女子7位の快挙》悔し涙に見えた“完全復活への兆し” シブコは「メジャーだけ強い」のではなく「メジャーを獲ることに集中している」
週刊ポスト
1966年はビートルズの初来日、ウルトラマンの放送開始などが話題を呼んだ(時事通信フォト)
《2026年に“令和の丙午”来たる》「義母から『これだから“丙午生まれの女”は』と…」迷信に翻弄された“昭和の丙午生まれ”女性のリアルな60年
NEWSポストセブン
6月2日、新たに殺人と殺人未遂容疑がかけられた八田與一容疑者(28)
《別府ひき逃げ》重要指名手配犯・八田與一容疑者の親族が“沈黙の10秒間”の後に語ったこと…死亡した大学生の親は「私たちの戦いは終わりません」とコメント
NEWSポストセブン
ブラジルを公式訪問される佳子さま(2025年6月4日、撮影/JMPA)
《ブラジルへ公式訪問》佳子さま、ギリシャ訪問でもお召しになったコーラルピンクのスーツで出発 “お気に入り”はすっきり見せるフェミニンな一着
NEWSポストセブン
渡邊渚さんが性暴力問題について思いの丈を綴った(撮影/西條彰仁)
《渡邊渚さん独占手記》性暴力問題について思いの丈を綴る「被害者は永遠に救われることのない地獄を彷徨い続ける」
週刊ポスト