10月下旬、東京・目黒区の閑静な住宅街の各戸に1枚のビラが配布された。それは「認可保育所設置の検討について」と題され、1つの「計画地」が示されている。現在、そこにあるのは薄い黄色の塗り壁が印象的な100坪ほどの豪邸、ASKA(60才)の“元自宅”だ。
2014年5月、覚せい剤取締法違反の疑いでASKAが逮捕されると、家主不在となり、2017年以来、ずっと売りに出されていたが…。
「地下1階、地上2階建てで音楽スタジオまで備わる豪邸でしたが、なかなか買い手がつきませんでした。内覧した人からは“殴った後なのか、壁にボコボコと穴が開いていた。全体がカビている感じで、買う気にならない”という声もあったようです」(地元の不動産関係者)
そんな豪邸にようやく買い手がつき、再来年の春、認可保育園になる計画だという。待機児童問題の解消につながる“よい買い手”が見つかったと思いきや、保育園の運営会社によれば、「まだ検討の段階なのですが、すでに多くの反対の声が届いています」(広報担当者)と言う。
今年10月、東京・南青山で児童相談所などが入る複合施設開設計画に対し、一部の住民から「資産価値が下がるのでは」といった反対の声が上がる騒動があった。ASKAの“元自宅”周辺も、大物芸能人や政治家が多く住む高級住宅街だ。さらには“元事件現場”だけに、事情はますます複雑になっている。
小さな子供を持つ近隣の母親は眉をひそめる。
「覚せい剤をやっていた“現場”が保育園になるなんて、イメージが悪すぎます。いくら近所でも、さすがに通わせるのはためらいますね」
他の住民もこう言う。
「あの事件でマスコミが毎日集まってきた当時のことは、近隣住民のトラウマになっています。もう静かな環境を壊さないでほしい」
“ASKA宅”のお騒がせはまだまだ続きそうだ。
※女性セブン2018年11月15日号