「奥歯には歯ブラシが届きにくいため歯磨き粉の有効成分も届きにくい。まず奥歯を丁寧に磨き、そこから前歯を磨くという順番を習慣を付けてほしい」(瀧本院長)
丁寧に歯を磨いたら、うがいは「1回だけ」する。
「フッ素など薬用成分入りの歯磨き粉の場合、何度もうがいをすると口内に残った薬用成分が流れてしまいます。うがいは軽く1回で大丈夫です。何度もクチュクチュしすぎるのも禁物」(長岐氏)
歯ばかりでなく「舌」のケアも心がけたい。
「舌が汚いと口の中全体の菌が減らず、歯周病を招く土壌となります。とくに舌の上が白くなっているのはまさにプラークがこびりついている証拠なので除去が必要。舌みがき用のブラシがなければ、通常の歯ブラシで舌の上を5往復程度、軽くブラッシングしてください。舌はデリケートなのでこすりすぎに注意です」(瀧本院長)
これらのポイントを守らず、間違った歯みがきを続けていると、いくつかの「予兆」が生じるはずだ。
「顕著なのは、起床時に口の中がネバネバすること。歯を触ってみてネバネバした粘着質の膜の感触があったら、それがプラークです。放置すると口内のプラークがどんどん厚くなって歯周病菌が増殖します」(沼部教授)