王貞治は「1」、長嶋茂雄は「3」、イチローは「51」、松井秀喜は「55」──プロ野球では、選手の「名前」と「背番号」がセットで記憶される例が数多くいる。
それだけに、各球団は活躍を期待する選手に何番を渡すかに頭を悩ませる。甲子園を沸かせた期待のルーキーの「プロ人生の第一歩」となればなおさらだ。
4球団の競合の末、大阪桐蔭・根尾昂(あきら)の交渉権を中日が引き当てた。竜ファンの間では、“二刀流・根尾”の入団後のポジションと同じくらい、何番を背負うかの話題で持ちきりだという。
「岐阜県出身で、小学校6年時にドラゴンズジュニアに選ばれた根尾がつけたのは『1』。再び袖を通すことになった縁もありますし、今年のナンバー1選手という意味でも、『1』を推す声は多い」(担当記者)
根尾の英語表記「NEO」を入れ替えると「ONE」(=1)になるから、1がふさわしいと“論理的”に考えるファンまでいるという。ジャーナリストの広尾晃氏が解説する。
「主力投手は10番台、レギュラー野手は1ケタを中心に20番前後まで、というのが背番号の慣例です。新入団選手に関しては、若い番号を与えることは期待の裏返しでもある」
根尾には、通算2480安打を放った立浪和義の「3」を背負ってほしいという期待もある。だが、「1」は友永翔太が、「3」は高橋周平が2015年からつけている。