国内

日本が真実知られずなし崩し的に「移民国家」に変わる現状

新宿区新大久保駅周辺は多国籍タウンとなっている(写真:横田徹)

 都心のコンビニでは、外国人店員から流暢な日本語で接客されるのが日常の光景。工事現場でヘルメットをかぶった外国人労働者を見かけることも多い。

 日本社会が変わりゆくなか、政府が示した入管難民法の改正案に野党が猛反発している。「事実上の移民政策」「2国会、3国会にまたがって議論すべき重要な問題」「拙速だ」──。

 改正案では、これまで高度な専門人材に限られていた外国人の就労目的の在留資格を大幅に緩和し、単純労働に従事する外国人にも門戸を開放する。熟練の外国人労働者には家族の帯同も認め、さらに在留期間の更新の上限を設けていないため、「永住」が可能になる。

 安倍首相はこれまで「移民政策を取ることは断じてない」と繰り返してきたが、事実上の方針の大転換である。背景には介護や農業、建設などの分野で人手不足が深刻になり、経済界から切実な要請があったことがある。

 だが、早くから移民を受け入れてきた欧州では、移民の社会保障コストが大きな負担となり、彼らによって職を奪われた人々が反発して移民排斥運動が起き、ネオナチをはじめとする極右勢力が台頭している。彼ら差別主義者に与しない国民も、雇用の安定や社会保障の問題の解決策を見いだせずにいる。

 このように「移民」は副作用が大きく、国のあり方を変えてしまうため、熟議を重ねなくてはならない問題のはずだ。しかし、日本では真実が知らされぬまま議論も尽くされず、なし崩し的に「移民国家」に変わろうとしている。

※SAPIO2018年11・12月号

関連記事

トピックス

会見中、涙を拭う尼僧の叡敦(えいちょう)氏
【天台宗僧侶の性加害告発】フジテレビと同じ構造の問題ながら解決へ前進しない理由とは 被害女性への聞き取りも第三者の検証もなく、加害住職の「僧籍剥奪せず」を判断
NEWSポストセブン
中居の女性トラブルで窮地に追いやられているフジテレビ(右・時事通信フォト)
フジテレビが今やるべきは、新番組『怒っていいとも!』を作ることではないか
NEWSポストセブン
沖縄・旭琉會の挨拶を受けた司忍組長
《雨に濡れた司忍組長》極秘外交に臨む六代目山口組 沖縄・旭琉會との会談で見せていた笑顔 分裂抗争は“風雲急を告げる”事態に
NEWSポストセブン
ゴールデンタイムでの地上波冠番組がスタートするSixTONES
ゴールデンタイムで冠番組スタートのSixTONES メンバー個々のキャラが確立、あらゆるジャンルで高評価…「国民的グループ」へと開花する春
女性セブン
中居正広氏とフジテレビ社屋(時事通信フォト)
【被害女性Aさん フジ問題で独占告白】「理不尽な思いをしている方がたくさん…」彼女はいま何を思い、何を求めるのか
週刊ポスト
食道がんであることを公表した石橋貴明、元妻の鈴木保奈美は沈黙を貫いている(左/Instagramより)
《食道がん公表のとんねるず・石橋貴明(63)》社長と所属女優として沈黙貫く元妻の鈴木保奈美との距離感、長女との確執乗り越え…「初孫抱いて見せていた笑顔」
NEWSポストセブン
生活を“ふつう”に送りたいだけなのに(写真/イメージマート)
【パニックで頬を何度も殴り…】発達障害の女子高生に「生徒や教員の安心が確保できない」と自主退学を勧告、《合理的配慮》の限界とは
NEWSポストセブン
5人での再始動にファンからは歓喜の声が上がった
《RIP SLYMEが5人で再始動》“雪解け”匂わすツーショット写真と、ファンを熱狂させた“フライング投稿”「ボタンのかけ違いがあった事に気付かされました」
NEWSポストセブン
ドナルド・トランプ米大統領によって実施されているさまざまな施策が、米国社会に大きな影響を与えている(AFP=時事)
「極度の肥満のため死刑を停止して」「執行の際に座骨神経痛が痛む」女性に性的暴行し殺害したマイケル・タンジ死刑囚(48)の“驚きの要望”《トランプ大統領就任で加速する死刑執行》
NEWSポストセブン
中居正広の私服姿(2020年)
《白髪姿の中居正広氏》性暴力認定の直前に訪問していた一級建築士事務所が請け負う「オフィスビル内装設計」の引退後
NEWSポストセブン
これまで以上にすぐ球場を出るようになったという大谷翔平(写真/AFLO)
大谷翔平、“パパになる準備”は抜かりなし 産休制度を活用し真美子夫人の出産に立ち会いへ セレブ産院の育児講習会でおむつ替えや沐浴を猛特訓か
女性セブン
ネズミ混入トラブルを受けて24時間営業を取りやめに
《ゴキブリ・ネズミ問題で休業中》「すき家」24時間営業取りやめ 現役クルーが証言していた「こんなに汚かったのか」驚きの声
NEWSポストセブン