毎年、ドラマの名作や期待作が豊富だといわれる秋クール。さあ、今日からアナタは何を見る?
鉄板ドラマの2作品。今期視聴率No.1といえば、外科医・大門未知子役でおなじみの米倉涼子(43才)主演の『リーガルV~元弁護士・小鳥遊翔子~』(テレビ朝日系、木曜21時)。
資格を剥奪された元弁護士が頭脳と度胸を武器にこの世の悪をブッタ斬る痛快ストーリーは早くも多くの支持を集め、第2話では視聴率18.1%を記録。しかし、どうにも既視感が…。辛口コラムニストの今井舞さんはこう語る。
「どんでん返しも仕組まれていて確かに面白いけれど、『ドクターX』そのまんま。“もしも大門未知子が弁護士になったら” のデジャブ感。数字は取れるが、何をやっても同じ演技、職業だけ変わってキャラが変わらないというこのベクトル、次々と屋号だけを変えて本人そのままの『ケーキ屋ケンちゃん』シリーズと同じにおいを感じます」
宇宙開発を巡って大企業と小さな工場の戦いを描く『下町ロケット』(TBS系、日曜21時)は、3年前にも同じ時間帯で大ヒットした池井戸潤原作のドラマ続編で、これまた鉄板シリーズだ。
実家のような安心感に、彩りを添えるニューフェースはイモトアヤコ(32才)だ。阿部寛(54才)の率いる佃製作所と協業する急成長中のベンチャーの天才エンジニア役を演じている。ドラマに詳しいライターの西森路代さんはこう言う。
「この重要な役を、芸人のイモトさんに演じさせるのはよい意味で冒険だと思います。これまで大活躍するのはオジサンばかりで、女性は補佐に徹してきた日曜劇場で、イモトさんを通じて女性の仕事がしっかり描かれるのは新鮮で、これをどう最後まで貫くのか、注目しています」
ナチュラル眉毛のイモトが日曜夜9時の黄金パターンを大きく変えることになるか。どれを見続けどれをやめ、どれを新たに見始めるか。秋の夜長の悩みは尽きない。
※女性セブン2018年11月15日号