「平成最後」を飾る今年は、どんなドラマが生まれるだろうか。天皇皇后両陛下の主催で、毎年春と秋の2度、赤坂御苑(東京・元赤坂にある赤坂御用地内の庭園)にて開催される「園遊会」。11月9日開催の園遊会には、脚本家の三谷幸喜さん(57才)ら約2100人が招かれる予定だ。来春の園遊会は、陛下の退位に伴って休止が決まっているので、今回が「平成最後」となる。
そんな園遊会には、さまざまな決まりごともあるという。
◆美智子さま「和装or洋装」 女性皇族への心配り
園遊会の主催者側、すなわち皇族方には「ドレスコード」が存在する。女性皇族の服装を、和服か洋服かで揃える必要があるのだ。昭和から平成の半ばまでは、その日の天候などを考慮し、皇后陛下が直前に決定されていた。
「美智子さまは、平成の半ばから、アクセサリーや持ち物など女性皇族の準備のご負担を考慮し、前もってお召し物を決めることにされたそうです。そして、2014年頃からは、『和装、和装、洋装、洋装…』という順で、それぞれの服装を2回ずつ続けるというルーティンが始まりました」(皇室記者)
2003年の秋の園遊会以降、適応障害の治療で長く欠席された雅子さまには「和服を着る負担が重い」といわれてきた。美智子さまのご判断で、負担はかなり軽減されただろう。
◆雅子さま12年ぶりご出席の「快復」と「覚悟」
雅子さまは、2015年秋のご出席が、実に12年ぶりとなった。
「その日は冒頭の式典だけの出席でしたが、雅子さまのご快復の兆しが感じられ、感極まる東宮職関係者もいました。雅子さまは今後、皇后として主催者に回られます。これまで以上に、強い覚悟で臨まれるはずです」(前出・皇室記者)
◆「8000円のビニール傘」に込められた両陛下の思い
毎年行われる園遊会は好天に恵まれないことも。そうしたとき、天皇皇后両陛下は透明なビニール傘を使われる。ビニール傘というとどこか庶民的なイメージだが、おふたりが使われている傘はなんと約8000円の逸品だ。美智子さまがビニール傘を使われるのには、ある理由がある。
「美智子さまはかねてより、色付きの傘ではお顔が隠れてしまい、招待客と視線を合わせて挨拶したり、お話ししたりしにくくなることを気にされていました。ビニール傘であれば、お顔が隠れることはない。2011年5月の地方でのイベントから特別仕様のビニール傘を使い始めました」(前出・皇室記者)
美智子さまは傘メーカー「ホワイトローズ」に、軽くて丈夫で使いやすい形のビニール傘の製造をオーダー。その後、数々の場面で愛用されるようになった。
※女性セブン2018年11月22日号