トータルで見ると、上位人気馬の組み合わせで黒字になることはないが、点数を絞ることによって回収率がアップするケースがある。では1番人気馬を外して買ったときの収支はどうなるのだろうか。競馬歴40年のライター・東田和美氏が、1番人気の馬の強さについて考えた。
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9月の中山・阪神開催で、1番人気馬の勝率は34%。つまり1番人気馬の単勝を買えば、3回に1回は的中だが赤字になる。これは10月の東京・京都・新潟開催でもほぼ同じだった。1番人気を含んだ上位人気馬の組み合わせでは、たまにプラスになる日があるものの、「大儲け」はできない。なにしろ1番人気馬が2着までに入った連対率を見ると53%、2回に1回は連に絡んでいるのだ。
ということは、逆にいえば、47%は1番人気が絡んでいない…ならば1番人気を外して買ってみるとどうだろう。的中時の払戻額も高くなるはずだ──相変わらずのタラレバで申し訳ないが、馬連の払戻額を集計してみた。
結果、9月の中山・阪神開催で2番人気~6番人気の5頭ボックス買いは、1番人気~5番人気のボックス買いより回収率で下回ったが、3番人気~7番人気の5頭ボックス買いでは上回った。しかも阪神開催に限れば黒字、中山と合わせても回収率は85%になった。1日目に7番人気と5番人気で2万7780円、6日目にやはり5番人気と7番人気で2万1020円という大穴が出たためだ。
なお、中山1日目でも7番人気と6番人気で万馬券が出ている。
一方、流し買いについては、1番人気を外すと総計では惨憺たる結果だった。的中数が少なくなるうえに、的中しても2番人気が絡んだりすると、それほどついていないのだ。ましてや1、2番人気で決着することも多い。そこで、2番人気以下を軸にして流したらどうだったか集計してみた。つまり、1番人気との連も計算に入れるのだ。その結果、3番人気を軸に1、2番人気、4~6番人気を200円ずつ買ったとき、阪神開催9日間の集計でもわずかながら黒字、中山と合わせても95%の回収率となった。