2018年6月に2館で劇場公開したところ、SNS上の口コミで評判が広がることとなった映画『カメラを止めるな!』。その人気はさらに広がり、最終的に300館以上で公開され、社会現象となった。このシンデレラストーリーで監督一家の家計はどうなったのか? 家計の裏を知り尽くす細野真宏さんが、『カメ止め!』の上田慎一郎監督の妻で同作品の主要なビジュアルデザインを担当したふくだみゆきさんに真相を迫った!
【プロフィール】
細野真宏/日常よく目にする経済のニュースをわかりやすく解説した“細野経済シリーズ”が、経済本で日本初のミリオンセラーとなり、ビジネス書のベストセラーランキングで「123週ベスト10入り」を記録した。首相管轄の「社会保障国民会議」などの委員も務め、金融・経済教育の重要性を世に問い続けている。エンタメ業界にも精通し映画評論家としても活躍している。発売9年間、連続完売記録更新中の『家計ノート』著者でもある。
ふくだみゆき/大学在学中からパソコンソフトでフラッシュアニメーション作品を制作。NHK「デジタル・スタジアム」でセレクション入りを果たすなど高い評価を受ける。『こんぷれっくす×コンプレックス』は2018年の第72回の毎日映画コンクールでアニメーション映画賞を受賞。実写映画『耳かきランデブー』なども監督している。『カメ止め!』では主要なビジュアルなども担当している。
細野:今年の日本の家計のなかで、世の中が一番知りたがっているのは、あの超大ヒット作の『カメラを止めるな!』の一家は、一体どんなふうに変わったのか、ということだと思うんですよね。なぜなら、制作費300万円という元手のお金で作った映画が、興行収入30億円を記録した、という、恐らく日本の映画史上初のような大成功を起こしたわけですから。
ふくだ:はい、最近は私生活でもよく聞かれますね。
細野:「あれ、なんか急に親戚が増えてきたぞ?」というような感じですかね(笑)。でも、確かに元手のお金が10倍とか100倍くらいまでなら何とかイメージできます。でも、元手の1000倍という規模になると、突然、頭がフリーズして「セレブ!」といった言葉しかイメージできなくなるのが一般的なのかな、と思って。
ふくだ:そうみたいですね。みなさん、何億が「ばこーん」と入ったりと期待されていますよね。
細野:そこで今回は、その家計の実態をできるだけ教えてもらえると読者はうれしいかな、と思って。