1985年に誕生し、わずか2年半の活動期間で解散した「おニャン子クラブ」。このアイドルグループは、1985年4月から放送された番組『夕やけニャンニャン』(フジテレビ系)から誕生した。デビューシングル『セーラー服を脱がさないで』のヒットからブレイクし、当時のアイドルシーンを席巻するが、1987年8月の番組終了とともに突如解散する。
解散から30年以上経つが、解散コンサートが行なわれた9月20日には、毎年有志らの手でイベントが開催されている。今もファンを魅了する理由はどこにあるのか。自身も熱烈なファンだった『モーニング娘。のDNA─おニャン子クラブは2度解散する…』の著者・永田一八氏が分析する。
「少々つまらない言い方かもしれませんが、結局、当時を生きた世代にとっての“青春の象徴”なのだと思います。わずか2年半で解散してしまったことで、“まだまだ”と望む感情が強く、なかなか吹っ切れなかった人が多い。
平日夕方の番組で、生活に深く入り込んでいたにもかかわらず、自分たちの意に反して急に終わらされてしまった。ファンが、さながらおニャン子クラブの“死”を現実のものとして即座には認識できなかった、あるいは認識したくなかったという要素が、今も執念を生んでいるのだと思います」
※週刊ポスト2018年11月23日号