好きになったら抜け出せない、沼のようにどんどん深みにハマっていく様を、最近は“沼落ち”というらしい。好きなことがある人生は幸せだが、思いが募るあまり、多くの時間と資金をつぎ込む人も増えている。歌舞伎にハマっている42才会社員女性の実体験を紹介。
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10年前、友達に誘われて初めて見た歌舞伎の舞台に魅せられました。そして、大好きな香川照之さん(52才)が九代目・市川中車を襲名したことでより深みに…。
歌舞伎俳優は後援会に入ると、年に1回イベントで会うことができるんです。中車さんの後援会の入会金は1万円、5万円、10万円の3種類で、私は5万円を支払っています。その金額だと友達を1人連れて行くことができるんです。できるだけ彼の魅力を多くの人に知ってもらうためにも、毎回、違う友達を連れて行くようにしています。
歌舞伎は通常、1日に昼の部、夜の部があり、それぞれ違う演目が行われます。もちろん、両方見たいですし、月に最低でも3日は通います。見るからには、いい席で見たいので、一等席をとると1回約1万8000円で、1か月10万円以上かかることもあります。
歌舞伎座公演以外に、大阪や博多などで公演があると、それも最低2回は見に行きます。私は静岡在住なので、交通費とホテル代も、もちろん必要に。
今、働いている会社の給料だけではまかなえないので、週末は運送会社でアルバイトをして、費用を捻出。後援会の年会費、観劇費用、それに交通費などが加わって年間ざっと50万円。友人や家族にはあきれられますが、中車さんに直接、お目にかかれる機会が10回あるとすると、1回5万円の計算に。そう考えると、安いと思っております、ウフフ…。
※女性セブン2018年11月29日・12月6日号