韓国では、数々の「歴史のフェイクニュース」を創り出し、広めるという行為が続けられている。その証拠を丹念に収集した韓国人ジャーナリストの崔碩栄(チェソギョン)氏によれば、慰安婦問題について、不自然な“加工”を施された写真が「歴史的資料」として報道されている。
2015年1月に韓国のケーブルテレビ「テレビ朝鮮」がニュース放送のなかで使用した「朝鮮人慰安婦」の写真がある。元の画像(右)は、天井の右上の梁と右側の柱部分に「OFF-LIMIT」「KEEP OUT」の文字があるが、番組放送時にはトリミングされ隠された。現物の写真は出所不明であり、女性たちが日本の慰安婦なのか米軍慰安婦なのか、国籍がどこかもわかっていない。
「英文表記が示しているのは、写真の施設が米軍統制下にあった可能性です。元写真の出所は不明ですが、第2次世界大戦が終結した1945年8月以降に米軍が占有した場所で撮られた写真だと推測されます。台湾や沖縄で撮られた可能性もあり、そもそも写真に映っている女性の国籍も不明です」(崔氏)
英文が映らないように加工していることに、“確信犯”の意図が感じ取れる。
新聞にも掲載されたこの写真は、韓国内の一部の専門家からも「慰安婦ではない」との指摘が出たというが、疑問の声はほとんど報道されることなく、多くの国民は写真に疑義が生じていることすら知らないという。
※週刊ポスト2018年11月30日号