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巨人の補強は場当たり的?かつては効果的な補強もあったが…

第3次原政権スタートで、例年以上に補強に熱心だが(写真:時事通信フォト)

 球団ワーストタイ記録となる4年連続V逸を喫した巨人。今オフは例年以上に補強に熱心になっている様子が見て取れる。今季メジャーで20本塁打したビヤヌエバの獲得を発表し、オリックスとの交渉が決裂した中島裕之の入団も決定。さらにはFA宣言をした広島・丸佳浩、西武・炭谷銀仁朗の獲得を目指し、マリナーズ・岩隈久志やオリックス・金子千尋を狙っているとの情報もある。野球担当記者が話す。

「優勝を逃しているわけですから、補強に躍起になるのは当然だと思います。ただ、何でもかんでも取ればいいというものではない。明確な意図があれば、巨人ファンも他球団のファンもある程度、納得するはず。巨人の補強は毎年、場当たり的に見えるから批判されるのではないでしょうか」(以下「」内同)

 昨オフは中日で35本塁打を放ってホームラン王に輝いたゲレーロ、西武からFA宣言した野上亮磨を獲得。しかし、今季ゲレーロは2軍落ちも経験するなど15本塁打に留まり、野上も昨年の11勝から今年は4勝と結果を残せず、チームも3位に終わった。補強が上手くいったとは言えない。一体、巨人は何がマズいのだろうか。

「プロ野球界でチーム編成の名人と言えば、根本陸夫さん(故人)が真っ先に挙がるでしょう。広島、西武、ダイエーの弱小時代に監督を務めて、編成にも携わった根本さんは、まず選手のお手本になる大ベテランを獲得しました。広島では山内一弘、西武では野村克也、山崎裕之、田淵幸一、ダイエーでは秋山幸二、工藤公康、石毛宏典などです。彼らが手本となり、刺激を受けた若手が成長。スカウティングの巧妙さもあって、のちに黄金時代を迎えた。根本さんには、今の巨人にはない明確な意図、ビジョンがありました」

 かつて、巨人も大ベテランの効果的な補強で優勝を果たしたこともあった。FA制度導入元年の1993年オフ、長嶋茂雄監督は中日・落合博満の獲得を熱望。当時40歳という超ベテラン選手を迎え入れることにOBやファンからは反対の声が挙がったが、長嶋監督は落合のプロ野球選手としての姿勢が必ずチームにプラスになると考えていた。シーズンが始まると、一塁からマウンドに行って声を掛けるタイミングの良さなど、数字では計れない貢献もあった。その効果もあってか、巨人は5年ぶりの日本一に輝いた。

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