残りわずかとなった平成。激動の時代には何が起きていたのだろうか。平成15年(2003年)の出来事を振り返る。
3月17日、米国軍によるバグダッド空爆から始まったイラク戦争。大規模攻撃によるフセイン政権崩壊の末、終結を宣言したが、その後もテロ攻撃が続発。日本人外交官2人も銃撃を受けて死亡するなど被害が相次いだ。
また、アジアを中心に猛威を振るったのが新型肺炎(SARS)。世界中で約8000人が感染し、死者は約770人。日本人の感染者はいなかったが、旅行業界には大打撃。
国内では、早稲田大学の『スーパーフリー』と称するイベントサークルのメンバーが女子大生らを泥酔させて集団暴行していたことが発覚。代表で主犯格の男性に懲役14年、そのほか準強姦罪で13人が懲役数年の実刑判決。
長崎では7月、市内で4才の男児が全裸で立体駐車場の屋上から突き落とされる痛ましい事件が。長崎署捜査本部は防犯カメラの映像から、事件直前に男児と手をつないで歩いていた中1少年(12才)を補導。少年は9月に児童自立支援施設に送致された。
スポーツでは相撲界で横綱・貴乃花が1月、武蔵丸が11月に引退。朝青龍がモンゴル人として初の横綱に昇進。野球界では松井秀喜選手がニューヨーク・ヤンキースに移籍し公式戦デビュー。
芸能界ではマイケル・ジャクソンが自身の大邸宅、通称「ネバーランド」にて同居の少年に対する性的虐待の容疑で逮捕。2005年、無罪評決を受けるも、「ネバーランド」は2008年に譲渡された。
ロシアで人気の女子高生デュオ『t.A.T.u.』が来日。だが、『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)の生放送中、出演をドタキャン騒動。
ヒット商品では『ヌーブラ』が2月に日本総代理店より発売されるやいなや爆発的な大ヒット。年間約40万個を売り上げた。流行語は「なんでだろう~」「マニフェスト」「バカの壁」など。
■平成15年の主な出来事
1月14日 松井秀喜がニューヨーク・ヤンキース入団会見
1月20日 横綱・貴乃花が引退
2月 シリコン樹脂100%の『ヌーブラ』が日本上陸
3月20日 米軍がバグダッド近郊を空爆。イラク戦争開戦
4月25日 東京・港区に『六本木ヒルズ』開業
5月22日 三浦雄一郎さんが70才でエベレスト登頂
5月23日 個人情報保護法成立
7月1日 長崎・長崎市で男児が屋上から突き落とされ死亡。犯人は中学生
9月26日 北海道十勝沖地震が発生。行方不明者2人、重軽傷者800人以上
10月1日 東海道新幹線・品川駅開業
11月20日 マイケル・ジャクソンが性的虐待容疑で逮捕
12月1日 女子柔道の田村亮子がオリックス・ブルーウェーブの谷佳知と結婚
12月13日 フセイン元大統領拘束
※女性セブン2018年12月13日号