森友・加計学園の問題を抱えながらも9月に行われた自民党総裁選で「三選」を果たした安倍晋三首相。11月30日に著書『「さみしさ」の研究』(小学館新書)を上梓したビートたけし氏が、スキャンダルがあっても支持率をキープする安倍政権について自身との意外な「共通点」を語った。
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先が見えなくて不安という意味じゃ、政治の世界もずいぶんと老いてきている。この前の総裁選じゃ安倍首相が石破(茂)さんに勝って三選を決めたけど、波乱が起きる雰囲気なんてまるでなかった。
新しい内閣の面々を見ても、過去に問題を起こした政治家がジャンジャン入閣してさ。もう派閥のバランスと、安倍さんの覚えのめでたさだけで生まれた“新・お友達内閣”なのに、特に批判の声も聞こえてこない。国民はみんなあきらめちまってるんだろうね。
安倍さんは、モリカケ問題やら色々ヤバイ案件を抱えてたのに、のらりくらりと切り抜けたことでかえって磐石になった感じがあるよな。これだけ続々スキャンダルが出てくると、世間のほうも感覚が麻痺しちまってさ。
今後、少々のことがあっても「まァ、安倍政権なんてそんなもんだろ」ってお目こぼしになる気がするんだよな。これって、政治版「ビートたけし方式」じゃないか。
ジャニーズの若手タレントのセクハラや、好感度の高い俳優の不倫はダメージになるけど、オイラがやったって「たけしなんで別に驚かないよ」ってなるわけでさ。安倍さんもこれと同じゾーンに突入しちゃった気がするね。
まァ、それがニッポンにとっていいこととはとても思えないけどな。
※ビートたけし・著/『「さみしさ」の研究』(小学館新書)より