『大家さんと僕』、『下町ロケット』シリーズ…。2018年も数多くのベストセラーが誕生した。だが、まだ知られていない名作も少なくない。そこで、元TBSアナウンサー・小島慶子さんにおすすめの3冊を紹介してもらった。
【プロフィール】
小島慶子さん(46才)
元TBSアナウンサー。東京大学大学院情報学環客員研究員。タレント、エッセイストとして幅広く活動中。著書に『歳を取るのも悪くない』(養老孟司氏との共著・中央新書ラクレ)、『幸せな結婚』(新潮社)など。
『百年の女 – 『婦人公論』が見た大正、昭和、平成』
酒井順子/中央公論新社/2160円
「この100年を単なる時系列ではなく、時代の雰囲気を含めておもしろく綴っているので頭に入りやすいんです。時代、時代で女性たちが頑張ってくれたありがたみを、改めてかみしめましょう」(小島さん・以下同)
『愛なき世界』
三浦しをん/中央公論新社/1728円
「植物の研究に打ち込み、植物愛に生きる1人の女性と、彼女を好きになった男性のラブストーリー。何かを好きになるって、とてつもないパワーをくれるものです。植物を研究する人々の頭の中を少しだけのぞいたような気持ちになれます」
『たてがみを捨てたライオンたち』
白岩玄/集英社/1728円
「いわゆる“男らしさ”に窮屈さを感じたり、疑問を持ったりするイマドキの男性たちの複雑さを描いた物語。小説で読むからこそ、素直に彼らの心の揺れに共感を持つことができ、考えさせられます」
※女性セブン2018年12月13日号