愛弟子が悲願の初優勝を果たした翌日に明らかになった離婚は、角界関係者に衝撃を持って受け止められた。夫と妻の考え方の違いというプライベート面とは別に、昨年末から揺れ動く相撲協会にとって、“夫婦”の存在は特別な意味を持っていたからだ。たった1か月前、集まった報道陣にアピールするように“おしどり夫婦”を演じた真意は、どこにあったのか。
九州場所直前の11月3日、4日に福岡県田川市で開かれた「炭坑節まつり」に、元貴乃花親方(46)は前妻・河野景子さん(54)とともに登場した。先代の二子山親方(元大関・貴ノ花)時代から世話になっている支援者の屋台で元貴乃花親方は綿菓子を作り、景子さんはグッズ販売などで笑顔を振り撒いた。
景子さんの左手薬指にはたしかに、指輪が光っていた。しかし、イベントの約1週間前の10月25日、2人の間では離婚が成立していた。
「来場者に対して、『貴乃花の妻です』と挨拶して回る景子さんを見て、離婚したなんて勘づく人はいませんよ。貴ノ岩がモンゴル勢の集まりで暴行を受けていた事件を真っ先にスクープしたスポニチをはじめ、“貴派”とみられていたメディアの記者も何も知らない様子で、2人の仲を疑う余地はなかった」(協会関係者)
2人が“偽装夫婦”を演じていたことは、九州場所千秋楽翌日(11月26日)放送の日テレ『news zero』がスクープしたことで、明らかになった。
「奇しくも、貴乃花部屋が消滅して千賀ノ浦部屋に移籍した“元弟子”の小結・貴景勝が22歳の若さで初優勝を決めた翌日となった。『貴景勝』という四股名は、親方が敬愛する戦国武将が由来とする話もあるが、“貴乃花親方と景子さんから1字ずつ取った”と思っている関係者も多い。いわば、親方と女将が二人三脚で育てた弟子たちを象徴する存在。その優勝のタイミングと離婚発覚が符合したのは、本当に偶然なのか……」(後援会関係者)