電話1本、あるいはインターネットで1クリックで注文できる通販は便利だが、直接商品を確認したり、店頭で販売員から説明を受けたりできないために、思わぬ事態に陥ることがある。
消費者庁は11月14日、「インターネット通販」で購入した製品による事故が増えているとして、注意換起の文書を発表した。2013年4月~2018年9月にネット通販で購入した製品による〈危害または危険〉に関する情報は9248件にのぼったのだ。
とりわけ注意が促されているのが「テレビの通販番組」だった。購入した商品で怪我をしてしまった事例は後を絶たないとして、国民生活センターが警鐘を鳴らしている。
2012年には、同センターが家庭用フィットネス器具による骨折や火傷といった「被害相談」に関する報告書を発表。報告書によれば、同センターに相談が寄せられた怪我や事故に至った商品について、その「購入方法」を調べてみると、「通販」が圧倒的に多く、全体の約7割を占めている。
さらに、通販のなかでも「テレビを見て買った製品」による被害相談が46%と最も多く、ネット通販が13%、カタログ通販が5%と続く。同センターの担当者は「2012年以降も、テレビショッピングを通じて購入した健康器具についての相談件数は増えている」と話す。