国内

落合陽一「2025大阪万博までの7年をどう生きるか」

落合陽一氏は今年、6冊の本を上梓した

 この1年で6冊の本を出した(うち3冊は共著)落合陽一さん。「いずれもよく売れている。いま最注目の方」(高井昌史・紀伊國屋書店社長)と評される存在で、活動の幅は「メディアアーティスト」「筑波大学准教授」などの肩書きにはおさまらないものがある。その生の声を聞き、何を目指してしているのかを知るため、師走の渋谷に100人を超える聴衆が集った。作家の猪瀬直樹さんがホスト役となり進行したこの日のシンポジウム。テーマは「2021年以後のニッポンを考える」。そこで飛び出したのは、先日開催が決まった2025年大阪万博の話題だった。

 * * *
落合:後期高齢者に団塊の世代がすっぽり入るのは、くしくも2025年です。そうなったとき「いのち輝く未来社会」(注:2025大阪万博のテーマ)が来たといって、われわれは「わ~万博だ~」とやっているのですが、その裏では、1人あたりの医療費が高い世代が、国のメイン層として日本の財政にのしかかるようになるわけです。だから、それまでになんらかのテクノロジーで解決策をみつけるしかないんです。

猪瀬:課題先進国として、万博はそこで何かやるしかない。

落合:解決している状態をみせないと・・・。これが焼け野原です、にはなりたくないので、7年後に解決した結果を見せたい。なので時間がない。もう7年しかないので、ぼくは急いでいます。

──(会場から)大阪万博まであと7年。わたしたちは社会貢献のために、今、どうアクションすればいいのでしょう。

落合:成熟した社会ですべてのルールが定まっているとするならば、国民がやれることは選挙に行くこととか、政治的な意識を持つことだとか、それに参加するためのプログラムを作ることなのかもしれません。でもいまのわれわれ世代は、十分成熟していないので、積極的にSNSで発信したり7年後までにインフルエンサー(流行の発信源)になったりした方が、社会貢献度は高いと思っています。

 つまり、7年後になって社会の一員としてできることを探すのと、7年前のいまから気づいて情報発信をし続けることによって“意見の風上をとる”ことは、まるで話が別です。いまのわれわれは意見の風上をとれる段階にあります。たとえばメインのお仕事があるのなら、週1~2日だけ考えを発信してみたりとか、発信を積極的にやるような意見会に出て、その後に発信してみたりとかです。そうやって、なんらかの情報サービスの中に自分を位置づけるのか、もしくは産業の中でもの作りで貢献するのもありでしょうけど、早く気づいて早く動いた方がいい時代です。

 いまこの世の中で、社会を変えるための方法を模索しながら考えて手を動かしている人の数なんて、極めて微々たるものです。だから、発信していった方がいいと思うんです。

猪瀬:2025を設定したってことが大事。設定したってことはそこに向けて動き、その先に解決があるってことです。こうした設定を出すことが大事だったんです。

関連記事

トピックス

広末涼子容疑者(時事通信フォト)と事故現場
広末涼子、「勾留が長引く」可能性 取り調べ中に興奮状態で「自傷ほのめかす発言があった」との情報も 捜査関係者は「釈放でリスクも」と懸念
NEWSポストセブン
男性キャディの不倫相手のひとりとして報じられた川崎春花(時事通信フォト)
“トリプルボギー不倫”川崎春花がついに「5週連続欠場」ツアーの広報担当「ブライトナー業務」の去就にも注目集まる「就任インタビュー撮影には不参加」
NEWSポストセブン
女優の広末涼子容疑者が傷害容疑で現行犯逮捕された
〈不倫騒動後の復帰主演映画の撮影中だった〉広末涼子が事故直前に撮影現場で浴びせていた「罵声」 関係者が証言
NEWSポストセブン
筑波大の入学式に臨まれる悠仁さま(時事通信フォト)
【筑波大入学の悠仁さま】通学ルートの高速道路下に「八潮市道路陥没」下水道管が通っていた 専門家の見解は
NEWSポストセブン
広末涼子容疑者(時事通信フォト)と事故現場
《事故前にも奇行》広末涼子容疑者、同乗した“自称マネージャー”が運転しなかった謎…奈良からおよそ約450キロの道のり「撮影の帰り道だった可能性」
NEWSポストセブン
長浜簡易裁判所。書記官はなぜ遺体を遺棄したのか
【冷凍女性死体遺棄】「怖い雰囲気で近寄りがたくて…」容疑者3人の“薄気味悪い共通点”と“生活感が残った民家”「奥さんはずっと見ていない気がする」【滋賀・大津市】
NEWSポストセブン
坂本勇人(左)を阿部慎之助監督は今後どう起用していくのか
《年俸5億円の代打要員・守備固めはいらない…》巨人・坂本勇人「不調の原因」はどこにあるのか 阿部監督に迫られる「坂本を使わない」の決断
週刊ポスト
女優の広末涼子容疑者(44)が現行犯逮捕された
「『キャー!!』って尋常じゃない声が断続的に続いて…」事故直前、サービスエリアに響いた謎の奇声 “不思議な行動”が次々と発覚、薬物検査も実施へ 【広末涼子逮捕】
NEWSポストセブン
自宅で亡くなっているのが見つかった中山美穂さん
《中山美穂さん死後4カ月》辻仁成が元妻の誕生日に投稿していた「38文字」の想い…最後の“ワイルド恋人”が今も背負う「彼女の名前」
NEWSポストセブン
再再婚が噂される鳥羽氏(右)
《芸能活動自粛の広末涼子》鳥羽周作シェフが水面下で進めていた「新たな生活」 1月に運営会社の代表取締役に復帰も…事故に無言つらぬく現在
NEWSポストセブン
山口組分裂抗争が終結に向けて大きく動いた。写真は「山口組新報」最新号に掲載された司忍組長
「うっすら笑みを浮かべる司忍組長」山口組分裂抗争“終結宣言”の前に…六代目山口組が機関紙「創立110周年」をお祝いで大幅リニューアル「歴代組長をカラー写真に」「金ピカ装丁」の“狙い”
NEWSポストセブン
中居正広氏と報告書に記載のあったホテルの「間取り」
中居正広氏と「タレントU」が女性アナらと4人で過ごした“38万円スイートルーム”は「男女2人きりになりやすいチョイス」
NEWSポストセブン