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ゼロカロリー系食品の懸念、人工甘味料を「肥満剤」と呼ぶ人も

「カロリーゼロ」「糖質ゼロ」、本当のところは?

 甘いものが大好きで、趣味はケーキの食べ歩きという会社員のA子さん(35才)。だが健康診断で「血糖値が高くなっている」と指摘されてからは、すっかり心を入れ替えて食生活を改善した。

「このまま甘党を続けていたら糖尿病になるので、気をつけるようになりました。今は健康のためゼロカロリーゼリーなど、糖質やカロリーの少ないダイエット系の食品の購入を心がけています」

 そう胸を張るが、アメリカで食生活と病気の関係性について研究する医師の大西睦子さんは、「残念ながら、それは逆効果の可能性が高い」と警鐘を鳴らす。

「ダイエット系の食品や飲料には、砂糖の代わりに人工甘味料が使われています。現在、日本で認可されている人工甘味料はサッカリン、アスパルテーム、スクラロース、アセスルファムK、ネオテーム、アドバンテームの6種類。これらは、砂糖に比べてカロリーこそ少ないものの、注意すべきは、世界中の研究で人工甘味料の“副作用”が指摘されていることです」(大西さん・以下同)

 2013年、フランスで約6万6000人の女性の飲料習慣を14年間にわたって追跡調査した結果が報告された。

 調査によれば、ダイエット飲料を1週間に500ml飲む人は、普通の砂糖入り飲料を1週間に500ml飲む人に比べて、糖尿病のリスクが15%高かった。

 さらに、ダイエット飲料を週1.5リットル飲む人にいたっては、砂糖使用の飲料を週1.5リットル飲む人より、糖尿病リスクが59%増加した。

 米・テキサス大学が成人6814人を8年間にわたって追跡調査した2009年の研究でも、ダイエット系の炭酸飲料を毎日飲んだ人の36%にメタボリック症候群のリスクがあったことが報告されている。

「人工甘味料には、ホルモンに影響を及ぼして体内に脂肪をたくわえる、腸内細菌に作用して代謝異常を引き起こすなどの作用があります。また人工甘味料には砂糖の約200倍から4万倍もの甘みがあります。日本ではあまり知られていませんが、これらを定期的に摂取すると、甘みに対する味覚が鈍ってしまい、“甘み中毒”になるリスクもあります。これは麻薬や覚せい剤、アルコールなどと同じ依存症です」

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