ここ最近、花田家の周辺が騒がしい。元貴乃花親方(以下・貴乃花)を中心に、その弟子たち、長男の優一、つい先日離婚した妻の景子さん、兄で元若乃花の花田虎上、その元妻の美恵子さん…花田ファミリーの名前を目にしない日はないほどだ。なぜ花田家は、これほどまでに注目を浴び続けるのか? ベテラン芸能記者の石田春男氏が分析する。
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花田ファミリーが世間の注目を浴びるようになったのは、貴乃花の父親の代までさかのぼります。貴乃花の父・満氏は元大関の貴ノ花で、伯父の勝治氏は元横綱。角界のサラブレッドとして、相撲の世界に足を踏み入れた貴乃花は、兄の若乃花とともに、ものすごい勢いで番付を駆け上がって、兄弟での優勝決定戦も実現し、2人とも横綱にまで昇進します。その時に起きたのが“若貴フィーバー”ですが、一方で貴乃花には、当時人気絶頂だった宮沢りえとの婚約→破局という一大トピックもありました。
そしてその後、徐々に本業以外で花田家がクローズアップされるようになります。“りえ騒動”後、貴乃花はフジテレビの人気女子アナだった景子さんと結婚、若乃花は元モデルでJALの客室乗務員だった美恵子さんと結婚。さらに、度重なるケガ、早すぎるようにも思える引退、兄弟の確執、離婚、金銭問題…考えうるあらゆるスキャンダルが若貴兄弟に降りかかります。近年、そのペースは衰えるどころかむしろペースアップ。相撲協会との悶着、弟子の暴力事件、さらに「靴職人の息子」という新たなスターまで登場しました。
花田ファミリーがこれほどまでに注目を集める最大の理由は、日本全国津々浦々、老若男女に圧倒的な知名度があることでしょう。若い芸能人の話題であれば、お年寄りは振り向かないですし、ベテランの場合は当然その逆。その点、花田ファミリーのニュースは老若男女がわかるので、報じるマスコミとしても確実に数字(テレビでは視聴率)が望めます。
ワイドショーの事情としては、「素材が多い」という点も大きな理由です。昨今の芸能人の話題であれば、「親しい友人が…」「SNSでは…」と、ニュースを膨らませるのに苦労しますが、花田家であれば、過去の報道や映像のストックが大量にありますし、パネルにして報じる情報もこれまた大量にあります。確実にある程度の“尺”が計算できるのも、制作側にとっては嬉しいことでしょう。
しかし何と言っても最大の理由は、騒動で登場する人物が、キャラクターが濃い人ばかりだからでしょう。主役の兄弟2人はいずれも元横綱で、文句なしの大スター。一方の女性陣は、貴乃花の元妻の景子さん、若乃花の元妻の美恵子さん、兄弟の母親の藤田紀子さんなど、いずれも美人揃いで、さながら映画やドラマを見るようです。