キャットフードを買う際、値段や知名度、国産だからなどの理由で選んでいませんか? その選択が、愛猫を病気にし、最悪、死に至らしめることも…。市販のキャットフードの正しい選び方について紹介する。
マーケット調査会社・富士経済が発表した「2018年ペット関連市場マーケティング総覧」によると、 2017年のペットフード市場は前年比3.1%増の3324億円。特にキャットフードの分野が好調だ。
この調査で、多くの飼い主が、猫に市販のキャットフードを与えていることがわかるが、飼い主は最適なフードをどう選んでいるのか。
現在日本で販売されている猫用フードの数は、ドライフードだけでも100種以上あり、その中には猫の体に害を及ぼす危険な材料が使われている可能性もあるという。
「2009年に施行された『ペットフード安全法』では、ペットフードの名称・原材料名・賞味期限・事業者名と住所・原産国名の表示が義務付けられています。一部の添加物(酸化防止剤のエトキシキン、BHT、BHAなど)や農薬に対し、使用の上限値も設定されていますが、原材料の品質などを取り締まる決まりはありません。そのため、動物の骨や内臓、毛、皮膚などが使われている場合もあります」(キャットフードアドバイザー・うちねこさん・以下同)
◆国産だから安全というわけじゃない!?
では、キャットフードは何を基準に選べばいいのか。
「国産だから安全というわけではありません。原産国や価格に惑わされず、原材料で選ぶのをおすすめします」
まずチェックすべきは、原材料欄に書かれている順番。
「原材料は、基本的に使われている割合の多い順に記載されています。原材料の最初にチキンやビーフといった肉や魚の名前が、具体的に記載されてあるものが理想です」
次に挙げた原材料はNG。
【1】○○ミール、○○副産物、○○パウダー、○○粉などの表記がされているもの
【2】ビートパルプやコーングルテンなど
【3】小麦、大豆、大豆ミール、とうもろこしなど
【4】危険な添加物
「【1】には、チキンミールなどがあり、毛や骨など、本来なら食べない部位や廃棄物同然のものを混ぜてミンチ状や粉末状にしたもの。安全性も不透明なので避けた方がベター」
【2】は原価を抑えるためカサ増しとして使われることが多く、本来は不要なもの。そして、【3】はアレルギー性の高い食材。これらの食材が入っているからといって、絶対にアレルギーになるわけではないが、注意した方がよい。【4】の危険な添加物には、発がん性のリスクなどが指摘されているものもある。
これらが含まれるフードを食べたからといって、猫の体調が急変するわけではない。ただ、発病リスクは高まる。
食は命の要。愛猫の健康を守るためには、飼い主が見定めなくてはならない。
※女性セブン2019年1月3・10日号