2019年は国内旅行事情に大きな変化が訪れそうだ。GWが10連休になり、祝日や振替休日だけで年間22日もあるという休みが多い異例の年。しかも、年内には300を超えるホテルが開業予定だという。ホテル評論家の瀧澤信秋さんが語る。
「2015~2017年に訪日外国人が急増したことを受けてホテルの建設ラッシュが始まり、2020年の東京五輪もあって、ホテル大量開業の時期を迎えました。傾向としては、ラグジュアリーなシティーホテルや機能的なビジネスホテルだけでなく、異業種の参画や1つの分野に特化したサービスを提供する『進化系』のホテルが増えています」
それは一体どんなホテルなのか。特徴的なサービスのあるホテルを5つ紹介する。表も合わせれば10つだ。
◆ハレクラニ沖縄
「ハレクラニ」といえば、1917年創業のハワイを代表する老舗ホテル。その2軒目が7月26日、沖縄・恩納村にオープン予定だ。360室すべてがオーシャンビュー。プライベートプールと天然温泉を備えたヴィラもある。
「あのハレクラニの日本進出で、ホテル業界でも注目を集めています。沖縄にリゾートホテルは多くありますが、ハワイでの歴史と伝統に裏打ちされたハレクラニのラグジュアリー感は別格。何度も沖縄を訪れている人でも、ここなら新鮮な体験ができるはず」(瀧澤さん)
◆星野リゾート BEB5 軽井沢
日本を代表する高級リゾートホテルを展開してきた「星野リゾート」は、一般の旅行者には高嶺の花だった。
「高級志向が強かった星野リゾートですが、今回はこれまでになかった“リゾート地でエコノミカルに宿泊できる”場所を提供しようと、2月5日に軽井沢にオープンします。既存の星野リゾートのホテルよりもかなり安く泊まることができます」(瀧澤さん)
友人宅のようにくつろげるホテルでお酒や食事の持ち込みも推奨するスタイル。すでに予約を受け付け中だ。
◆MUJI HOTEL GINZA
「無印良品」を展開する良品計画のホテルで、4月4日にオープン予定。東京・銀座の好立地だが、コンセプトは「アンチゴージャス、アンチチープ」。“ちょうどいい価格”でよく眠れる客室を提供するという。
地下1階から6階は「無印良品 銀座」で、7~10階が客室。備品の多くは無印の商品を扱う予定。昨年中国で2軒を開業し大盛況なだけに、期待が高い。
◆レム東京京橋
最近では観光のためではなく、上質なホテルに“泊まること”を目的にした旅行者も増えている。
名前が「レム睡眠」に由来するように、「よい眠り」がコンセプト。これまで東京・六本木や大阪などに開業していて、4月3日にオープン予定の東京・京橋は6軒目だ。
「気持ちよく眠りにつけるようシャワールームの水流までこだわっています。マットレスは専門メーカーと共同開発したもので、20万~30万円ほどの超高級品。六本木店は全室マッサージチェア付きでした。“とにかくゆっくり眠って疲れを取りたい”というかたにおすすめです」(瀧澤さん)
◆変なホテル
名前だけでも目をひくが、ここは世界初の「ロボットが働く」ホテル。フロントは美人ロボや恐竜ロボがお出迎えし、顔認証でチェックインを行えたり、アメニティにスマートフォンやタブレットが備えられるなど、随所に最先端のテクノロジーを導入している。全国展開され、その人気ぶりから今年、福岡や石川など一気に7か所でオープン予定だ。
早めに旅行の計画を立て、2019年の休日を楽しみたい。
※女性セブン2019年1月17・24日号