国内

消費税増税後の「プレミアム商品券」は買わないと損

2014年の増税時、多くの店が引き上げ前のセールを実施した(時事通信フォト)

 初めて「消費税」が導入されたのが、平成元年4月。最初から経済は躓き、平成は暗く長い不況の時代になった。今回「消費税8%→10%」にアップするのが「新元号」の10月。またも、財布のひもがきつくなると予想される。

 生活経済ジャーナリストのあんびるえつこさんが話す。

「増税により、一般的な家庭で年4万~5万円の負担増になり、景気全体の悪化が考えられます。ただ、無駄な買いだめ、買い控えはやめて、焦らず冷静に、買うべきものを見極めることが大切です。『駆け込み』で買っていいものは、日常的に値引きされる消費財ではなく、ランドセルやひな人形、成人式に着る服など増税後1年の間に買う予定のものを検討するのがポイントです」

 ちなみに百貨店や大手スーパーは「改元セール」を企画しているというから、今後必ず必要なものは4~5月のセール時期に買っておけばいいだろう。

 一方、河合達憲さん(カブドットコム証券投資ストラテジスト)は、増税を悲観することはないと話す。

「政府が相次ぎ打ち出す増税対策を活用すれば、2%分の増税など心配する必要はありません」

 政府は、増税後の9か月間に限り、中小小売店や飲食店で、クレジットカードなどの「キャッシュレス決済」で支払うと、5%のポイントを還元したり、2万5000円分の買い物ができる「プレミアム商品券」を2万円で販売したりする計画を練っている。

 5%というと、増税分の2%を取り戻せるどころか、買い物するほど3%得する。買い物しないと得できないのに、増税で買い控えをする方が損だ。

「プレミアム商品券も、買わないと絶対損。おそらく、自動的に配布される形ではないため、忘れずに申請しましょう」(河合さん)

 河合さんが、最も恩恵が大きいと話すのは、住宅ローン減税だ。

「今回、これまで10年間だった住宅ローン減税が、13年間に延長されました。住宅ローンで家を買う際、毎年末のローン残高の1%が所得税から控除されます。たとえば、3000万円の家を住宅ローンで購入した場合、初年度は30万(3000万×0.01%)が戻ってきます。ローン残高にもよりますが、この減税措置が3年延びるので、増税後に家を買っても増税前と変わらない価格になる場合が多いのです」(河合さん)

※女性セブン2019年1月17・24日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

都内にある広末涼子容疑者の自宅に、静岡県警の家宅捜査が入った
《ガサ入れでミカン箱大の押収品》広末涼子の同乗マネが重傷で捜索令状は「危険運転致傷」容疑…「懲役12年以下」の重い罰則も 広末は事故前に“多くの処方薬を服用”と発信
NEWSポストセブン
『Mr.サンデー』(フジテレビ系)で発言した内容が炎上している元フジテレビアナウンサーでジャーナリストの長野智子氏(事務所HPより)
《「嫌だったら行かない」で炎上》元フジテレビ長野智子氏、一部からは擁護の声も バラエティアナとして活躍後は報道キャスターに転身「女・久米宏」「現場主義で熱心な取材ぶり」との評価
NEWSポストセブン
小笠原諸島の硫黄島をご訪問された天皇皇后両陛下(2025年4月。写真/JMPA)
《31年前との“リンク”》皇后雅子さまが硫黄島をご訪問 お召しの「ネイビー×白」のバイカラーセットアップは美智子さまとよく似た装い 
NEWSポストセブン
元SMAPの中居正広氏(52)に続いて、「とんねるず」石橋貴明(63)もテレビから消えてしまうのか──
《石橋貴明に“下半身露出”報道》中居正広トラブルに顔を隠して「いやあ…ダメダメ…」フジ第三者委が「重大な類似事案」と位置付けた理由
NEWSポストセブン
異例のツーショット写真が話題の大谷翔平(写真/Getty Images)
大谷翔平、“異例のツーショット写真”が話題 投稿したのは山火事で自宅が全焼したサッカー界注目の14才少女、女性アスリートとして真美子夫人と重なる姿
女性セブン
中日ドラゴンズのレジェンド・宇野勝氏(右)と富坂聰氏
【特別対談】「もしも“ウーやん”が中日ドラゴンズの監督だったら…」ドラファンならば一度は頭をかすめる考えを、本人・宇野勝にぶつけてみた
NEWSポストセブン
フジテレビの第三者委員会からヒアリングの打診があった石橋貴明
《中居氏とも密接関係》「“下半身露出”は石橋貴明」報道でフジ以外にも広がる波紋 正月のテレ朝『スポーツ王』放送は早くもピンチか
NEWSポストセブン
女優の広末涼子容疑者が傷害容疑で現行犯逮捕された(写真は2019年)
《体調不良で「薬コンプリート!」投稿》広末涼子の不審な動きに「服用中のクスリが影響した可能性は…」専門家が解説
NEWSポストセブン
現役時代とは大違いの状況に(左から元鶴竜、元白鵬/時事通信フォト)
元鶴竜、“先達の親方衆の扱いが丁寧”と協会内の評価が急上昇、一方の元白鵬は部屋閉鎖…モンゴル出身横綱、引退後の逆転劇
週刊ポスト
女優の広末涼子容疑者が傷害容疑で現行犯逮捕された
〈不倫騒動後の復帰主演映画の撮影中だった〉広末涼子が事故直前に撮影現場で浴びせていた「罵声」 関係者が証言
NEWSポストセブン
男性キャディの不倫相手のひとりとして報じられた川崎春花(時事通信フォト)
“トリプルボギー不倫”川崎春花がついに「5週連続欠場」ツアーの広報担当「ブライトナー業務」の去就にも注目集まる「就任インタビュー撮影には不参加」
NEWSポストセブン
広末涼子容疑者(時事通信フォト)と事故現場
広末涼子、「勾留が長引く」可能性 取り調べ中に興奮状態で「自傷ほのめかす発言があった」との情報も 捜査関係者は「釈放でリスクも」と懸念
NEWSポストセブン