今年放送50周年を迎える国民的アニメ『サザエさん』。新年早々、一家は8472億分の1の“奇跡”を起こしてみせた。
1月6日の新年初回放送のラスト、次回予告後に行なわれる定番のじゃんけんコーナーで、サザエが出した手は「チョキ」。これにネット上では〈なんてことだ!〉と、驚きの書き込みが相次いだ。
じゃんけんが開始された1991年秋より四半世紀以上にわたり研究を続ける有志団体「サザエさんじゃんけん研究所」が語る。
「新年初回放送のじゃんけんでは、これまで24年連続でチョキが出ており、今年もチョキなら25年連続、もし違う手なら四半世紀ぶりという大事件でファンは6日の放送を固唾を呑んで見守っていたのです。結果は今年もチョキ。もし本当に偶然なら単純計算で3分の1の25乗、約8472億分の1の奇跡です」
何かの“意図”があるのではないか──ネット上ではそんな声も巻き起こったが、これについて、『生き抜くための高校数学』の著者で、じゃんけんを研究している芳沢光雄・桜美林大学教授はこう語る。
「統計上ではグーを出す人が一番多く、チョキを出す人が最も少ない。つまり、サザエさんがチョキを出せば視聴者が勝つケースが増える。新年最初は気持ち良く番組を見終えてほしいという、製作側の計らいかもしれません」
フジテレビ局内でも話題で、「あのチョキは平和への“ピース”の意味を込めている」と、別の意図を推し量る局員もいた。