喉がイガイガして咳が出たり、鼻がグズグズして鼻水が止まらなくなったりするのは代表的な風邪の症状で、“それなら内科へ”となりがちだが、さらに深刻な疾患が隠れているケースがある。
「喉の痛みや鼻水が出るのは風邪やアレルギーだけではありません。初期の上顎洞がんは自覚症状が少ないですが、血が混じった鼻水が出るケースがある。
また、喉の一定の場所に違和感が続いたりすると、上咽頭がんの可能性があります」(医師で医療ジャーナリストの富家孝氏)
鼻水の症状からは、副鼻腔(ふくびくう)がウイルスや細菌によって炎症を起こす「副鼻腔炎(蓄膿症)」も疑われる。
ドロドロの黄色い鼻水が出るのが特徴で、悪化すると鼻呼吸ができなくなり、食欲不振や集中力・記憶力の低下、睡眠の質の低下などで日常生活に支障をきたす恐れがある。
「鼻水や喉の痛みが出ると様々な疾患の可能性があります。これらの症状が特に気になる場合は、内科よりも喉や鼻の異変を詳細に検査できる耳鼻咽喉科を受診したほうが安心です」(富家氏)
※週刊ポスト2019年1月18・25日号