芸能

『いだてん』金栗四三 当時画期的な高地トレーニングも導入

主人公のモデル・金栗四三氏(TT News Agency/時事通信フォト)

 NHK大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺~』。1月6日放送の第1話は目立ったのは、日本人初のオリンピック選手となる主人公・金栗四三(かなくり・しそう/中村勘九郎)の激走が目立った。

 金栗はマラソンに人生を懸けた。改良を重ねたマラソン用の足袋は「カナクリ足袋」と呼ばれ、戦後の日本人ランナーに愛用された。また、いち早く「高地トレーニング」も導入。今では当たり前となっているが、当時としては異色の鍛錬法で心肺機能を鍛えていた。

 しかし、血のにじむ努力で臨んだストックホルム五輪では無念の途中棄権。長い船旅での欧州入りが祟り、疲労困憊で17キロ地点で意識を失ってしまった。

 コース近くに住んでいた農家に介抱され、意識を取り戻したのは翌朝になってからだった。金栗は失意に沈んだという。

 その後、金栗は1967年にスウェーデンで開催されたストックホルム五輪55周年記念式典に招かれた。

 そこで主催者の計らいにより、メインスタジアムを数十メートルほど走り、ゴールテープを切った。そして、「日本の金栗、ただいまゴールイン! 記録は54年8か月6日5時間32分20秒3。これをもってストックホルム五輪の全日程を終了します」とアナウンスが流れた。このときの金栗のスピーチが何とも味わい深い。

「長い道中でした。途中で5人も孫ができました」

※週刊ポスト2019年1月18・25日号

関連記事

トピックス

紅白初出場のNumber_i
Number_iが紅白出場「去年は見る側だったので」記者会見で見せた笑顔 “経験者”として現場を盛り上げる
女性セブン
ストリップ界において老舗
【天満ストリップ摘発】「踊り子のことを大事にしてくれた」劇場で踊っていたストリッパーが語る評判 常連客は「大阪万博前のイジメじゃないか」
NEWSポストセブン
大村崑氏
九州場所を連日観戦の93歳・大村崑さん「溜席のSNS注目度」「女性客の多さ」に驚きを告白 盛り上がる館内の“若貴ブーム”の頃との違いを分析
NEWSポストセブン
弔問を終え、三笠宮邸をあとにされる美智子さま(2024年11月)
《上皇さまと約束の地へ》美智子さま、寝たきり危機から奇跡の再起 胸中にあるのは38年前に成し遂げられなかった「韓国訪問」へのお気持ちか
女性セブン
佐々木朗希のメジャー挑戦を球界OBはどう見るか(時事通信フォト)
《これでいいのか?》佐々木朗希のメジャー挑戦「モヤモヤが残る」「いないほうがチームにプラス」「腰掛けの見本」…球界OBたちの手厳しい本音
週刊ポスト
野外で下着や胸を露出させる動画を投稿している女性(Xより)
《おっpいを出しちゃう女子大生現る》女性インフルエンサーの相次ぐ下着などの露出投稿、意外と難しい“公然わいせつ”の落とし穴
NEWSポストセブン
田村瑠奈被告。父・修被告が洗面所で目の当たりにしたものとは
《東リベを何度も見て大泣き》田村瑠奈被告が「一番好きだったアニメキャラ」を父・田村修被告がいきなり説明、その意図は【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン
結婚を発表した高畑充希 と岡田将生
岡田将生&高畑充希の“猛烈スピード婚”の裏側 松坂桃李&戸田恵梨香を見て結婚願望が強くなった岡田「相手は仕事を理解してくれる同業者がいい」
女性セブン
電撃退団が大きな話題を呼んだ畠山氏。再びSNSで大きな話題に(時事通信社)
《大量の本人グッズをメルカリ出品疑惑》ヤクルト電撃退団の畠山和洋氏に「真相」を直撃「出てますよね、僕じゃないです」なかには中村悠平や内川聖一のサイン入りバットも…
NEWSポストセブン
注目集まる愛子さま着用のブローチ(時事通信フォト)
《愛子さま着用のブローチが完売》ミキモトのジュエリーに宿る「上皇后さまから受け継いだ伝統」
週刊ポスト
連日大盛況の九州場所。土俵周りで花を添える観客にも注目が(写真・JMPA)
九州場所「溜席の着物美人」とともに15日間皆勤の「ワンピース女性」 本人が明かす力士の浴衣地で洋服をつくる理由「同じものは一場所で二度着ることはない」
NEWSポストセブン
イギリス人女性はめげずにキャンペーンを続けている(SNSより)
《100人以上の大学生と寝た》「タダで行為できます」過激投稿のイギリス人女性(25)、今度はフィジーに入国するも強制送還へ 同国・副首相が声明を出す事態に発展
NEWSポストセブン