今年の10月に消費税が8%から10%に上げられることが決まっている。そこで消費税のアップが消費に与える影響をできるだけ少なくするために「クレジットカードなどの現金を使わない買い物をした人に対して増税分をポイントで還元する」といった景気対策が行われる方向にあり、キャッシュレス化にはお得もある。
日本はいつからキャッシュレス化の社会になるのだろうか?『細野真宏のつけるだけで「節約力」がアップする家計ノート2019』(小学館刊、定価500円+税)がベストセラーとなっている細野真宏さんが、助手である「コロ」の疑問に答える。
コロ:日本では、いつ頃、キャッシュレス化の社会になるのかな?
細野:例えば、スウェーデンでは、3~5年以内に「完全なキャッシュレス社会になる」という見通しを示しているね。スウェーデンでは何年も前から、紙幣や硬貨の使用量が減ってきていたんだけど、今ではスマートフォン決済などで、使用量は現時点でも、ほぼ無視できる水準に落ち込んでいるんだ。
コロ:へ~、現金のない社会って本当にあるんだね。日本でも同じ感じになるのかな?
細野:日本では、どうなるのかは、まだ何とも言えないかもしれないね。例えば、神社やお寺に行ったときに賽銭は「現金」が必要になるんじゃないかな? 今は、一部では海外の人たち用に「電子お賽銭」という機械を設置しているところもあるみたいだけど、日本人はまだピンと来ていない人が多そうだよね。
あとは、お通夜や告別式の際の香典とかも「あ、お香典は振り込んでおきますね!」とかは、いまいち馴染まないような気がするね。
コロ:なるほどね~、日本がキャッシュレス化に進むのかは、日本の風土とかも関係があるんだね。
細野:そうなんだよ。あとは、スマホ決済の導入が進んでも、そもそもガラケーのほうが大幅に安いから、いくら一時的に消費税分などが戻ってくると言われても、スマホだとトータルでは高くなるかもしれないから、ガラケーのままの人も随分と残る気がするね。
コロ:あ、そうか。でも、スマートフォンに乗り換えるほうが得する人も出てくるよね。
細野:そうだね。今回の2つの事件は併せて、それぞれの人が自分に本当に合うものは何か、を考えるうえでは、とてもいいきっかけになることは間違いないね。だからこそ、今年はこれを機会に家計を大幅に見直せる大事なチャンスなんだ!
※女性セブン2019年1月17・24日号