加齢とともに「老眼」が進行し、近くのものが見えにくくなる──。これは目のピントを合わせるための筋肉が衰え、筋肉をよく使う近くに焦点が合いづらくなるためで、基本的には老眼鏡で対処するしかない。
ただし、すぐに「メガネ店」に駆け込むのではなく、先に「眼科」を訪れたほうがいい。医療経済ジャーナリストの室井一辰氏がいう。
「視力低下の理由は老眼だけとは限らない。白内障や緑内障は、初期の自覚症状が少なく、気づいた時にはある程度進行しているケースが多い。発症のタイミングが老眼と近いので、眼科で検査を受ければ、これらの病気の早期発見も期待できます」
受診の結果“ただの老眼”だったとしてもメリットがある。
「老眼で視力が低下している場合、遠くと近くを交互に見るなど適切なトレーニングを行なうと、症状が改善する可能性があります。メガネ店は適した老眼鏡は作ってくれても、個人に合った視力改善のためのアドバイスまでは受けられません」(室井氏)
※週刊ポスト2019年1月18・25日号