残りわずかとなった平成の時代。この30年の間にどんな出来事があったのだろうか──。平成19年(2007年)を振り返る。
1月、洋菓子チェーンの『不二家』が消費期限切れの牛乳を使ったシュークリームを出荷していることが発覚。これを機に、各地で食の不正に対する摘発が相次いだ。
6月には北海道の『ミートホープ』による食品偽装、8月には石屋製菓の『白い恋人』が賞味期限を改ざんしていたことが判明。10月には伊勢の名物『赤福』が、『赤福餅』の製造日を偽装していたとして農林水産省より行政指導を受けた。また、高級料亭『船場吉兆』では肉の産地偽装のほか、客が食べ残していた料理を使いまわしていたことも発覚。翌年の謝罪会見時、取締役を務める長男に小声で耳打ちをする名物女将が「ささやき女将」と嘲笑された。
そのほかにも大相撲の八百長疑惑、朝青龍のサッカー問題(仮病疑惑)などもあり、この年、日本漢字能力検定協会が発表した「今年の漢字」上位は「偽」「食」「嘘」「疑」に。
スポーツでは『第1回東京マラソン2007』が開催。ゴルフでは、アマチュアの石川遼選手が初出場の男子ゴルフツアーで15才8か月の史上最年少優勝を達成。「ハニカミ王子」の愛称で一躍人気者に。
就寝中の夫をワインボトルで殴り殺害。切断した遺体を遺棄したとして逮捕されたのは、何の不満もなさそうなセレブ妻。上半身を東京・新宿区の路上に遺棄。下半身を渋谷区の民家の庭に、頭はバッグに入れて町田市の公園に埋めたと供述。年収1000万円超のエリート会社員をブランド好きな妻が高級マンションで殺害するというドラマのような事件をワイドショーは連日報道した。妻は懲役15年の実刑。
芸能界では沢尻エリカが映画の舞台挨拶で「別に…」発言。商品では『ビリーズブートキャンプ』が国内販売総数100万セットとバカ売れ。流行語は「そんなの関係ねぇ」「どんだけぇ~」「どげんかせんといかん」など。
■平成19年の主な出来事
1月9日 アップル社が初代『iPhone』を発表
1月21日 宮崎県知事選にそのまんま東(東国原英夫氏)が初当選
2月18日 『第1回東京マラソン2007』開催
3月27日 植木等が呼吸不全のため死去(享年80)
4月24日 全国学力・学習状況調査が43年ぶりに実施
5月20日 15才の石川遼選手が男子プロゴルフツアーで初優勝
5月27日 ZARDの坂井泉水が入院先で転落死(享年40)
6月30日 消えた年金記録問題で社会保険庁改革関連法が施行
7月16日 新潟県中越沖地震が発生。死者15人、負傷者2300人以上
7月29日 衆院選で自民党が歴史的惨敗。「ねじれ国会」に
8月24日 名古屋闇サイト殺人事件が発生。26日、犯人3名を逮捕
10月1日 郵政民営化がスタート
11月30日 京都大学の山中伸弥教授らが人工多能性幹細胞(iPS細胞、万能細胞)の作製成功を発表
※女性セブン2019年1月17・24日号