「ブルペン」とは元々、闘牛場で「牛を囲う場所」という意味がある。2019年シーズンの、巨人の“牛”たちは、きっちりゲームを締めくくれるのか。
ロッテ・中日を経て2002年に巨人入りし、左のセットアッパーとして活躍した前田幸長氏(48)が話す。
「退団したカミネロに替わる抑え候補として、マリナーズから右腕のクック(31)を獲得しました。150キロ超えの速球とスライダーが武器だそうですが、日本での実績がないので、圧倒的な存在感のあるストッパーになれるかどうか」
勝利の方程式を担っているマシソン(34)が昨年8月に膝の手術をしたことも不安要素だ。そこで、大胆な“配置転換”を提言する。
「上原浩治(43)、澤村拓一(30)、吉川光夫(30)、鍬原拓也(22)らがブルペンを支えることになるでしょうが、最速156キロで生きのいい3年目の畠世周(24)をストッパーにするのはどうか」
そうした投手陣で意外に影響が大きいのが、炭谷銀仁朗(31)の人的補償で内海哲也(36)が西武へ流出したことだという。
「率直に言って痛い。ベテランの域に入り1年を通じて活躍はできなくなっていたが、彼がひとつでも勝てばチームが盛り上がり、2勝3勝の価値はあった」
投手陣には課題が多いが「それでも、野手の補強は文句なく、僕は巨人の優勝を予想します」とした前田氏。“打ち勝つ”が新生巨人の目指す姿だ。
※週刊ポスト2019年1月18・25日号