1人の男性を女性たちで奪い合うAmazon Prime Video制作の婚活サバイバル番組『バチェラー・ジャパン』。シーズン3に突入する婚活サバイバル番組の人気の秘密にコラムニストのペリー荻野さんが迫る。
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2017年にシーズン1が放送されて以来、熱狂的なファンを増やし続けている『バチェラー・ジャパン』。先日、3代目の“主役”バチェラーが31歳の会社オーナー・友永真也さんに決まり、注目が集まっている。
番組の内容は、結婚をのぞむ1人の独身男性(バチェラー)と彼の愛を獲得したいと願う女性たちが、真剣に婚活体験を繰り広げるというもの。いわゆる「恋愛リアリティー番組」だが、ポイントは、「日本一ゴージャスで日本一過酷な婚活」というキャッチフレーズ通り、婚活の環境がとても豪華かつしんどいこと。
中心人物のバチェラーは二枚目で独身、社会的な成功をしている「すべてを兼ね備えた」男性。彼を囲む女性たちは、全員華麗なドレスに身を包み、艶やかにほほ笑む美女ばかり。彼らは約2か月間、共同生活をしつつ、富士山麓で乗馬やバーベキューなどを楽しんだり、水族館を貸し切ったり、南の海で戯れたり、クルージング、気球、ヘリまで飛ばす勢いでデートを重ねる。だが、その過程の「ローズセレモニー」でバチェラーからバラを受け取れなかった女性たちは脱落。最後に残った1人だけがプロポーズを受けられる…。
番組をまったく見たことがない人でも、1人の男性を20人(シーズン1は25人)の女性が奪い合う凄まじさは想像できると思う。時代劇好きの私はつい「大奥」を思い浮かべてしまったが、ねっとりしたボディタッチやキスをせがんだりする色仕掛けあり、猫かぶりあり、「むかつく!!」「荷物燃えてるかも」といった嫉妬丸出し発言ありで、ドラマじゃできないリアルな欲望とジェラシーが渦を巻き、びっくりであった。
この番組が人気なのは、「欲しいものは欲しい」と断言する女性たちが人間味たっぷりで、目が離せなくなるからだ。とにかく24時間婚活一直線。きれいな顔も嫌な顔も映される。ずっとカメラで追われるストレスだけでも、ただごとではない。視聴者からいろいろ言われることも覚悟の上。その状況で人気者となったカリスマギャルモデルのゆきぽよなどは、タフで堂々としていて清々しいくらいである。