1月1日から施行されたゴルフ世界統一ルール。「100年に一度」といわれる大改正で、中でも注目を集めているのが「グリーン上からのプレーで立ったままピンに球が当たっても無罰」という新ルールだ。
実際にこの「新ルール」を試した月イチゴルファーから、「簡単に100が切れた!」という喜びの声が続出しているというが、プロが太鼓判を押し、比較実験でも“実証”されたその効果とはどのようなものか。
直感的には、“遠くからのパットは目標がはっきりしていいが、ショートパットの場合はピンが刺さったままのほうがカップインしにくいのでは”という印象がある。ただ、それを覆す「実験結果」も出ているのだ。
ツアープロコーチのチャーリー高沖氏は、新ルールが施行されてから、ピンを立てた場合、抜いた場合でのマシンによるパットを比較する実験を行なっている。速さ9フィートのグリーンを使用、カップの手前80センチの距離から打って、「何センチオーバーする強さの球までカップインするか」を40センチ刻みで検証。高沖氏がいう。
「カップのセンターに向けて転がした場合、ピンがないケースでは3.7メートルオーバーする強さの球までカップインしましたが、4.1メートル以上はカップに蹴られた。一方でピンを立てた場合は7.3メートルオーバーする球までカップイン。その差は歴然でした。カップのセンターを外して転がした場合、ピンなしでは2.5メートルオーバーする強さまで入り、ピンありでは2.9メートルでもカップインした。実験の結果、短いパットでもピンを立てているほうが、強すぎるミスパットをカバーしてくれることが分かりました」
◆ピンの素材によっては…