平成のグラビア界を席巻した伝説の女神たち。そのブレイクの瞬間とはいかなるものだったか。写真家・渡辺達生氏が井上和香について振り返った。
* * *
これまで5000人ほど撮影してきましたが、今も連絡の取り合える数少ない被写体のひとりが彼女です。先日も子供の顔を見せてくれました。なかなかいないですよ、そういう子は。
初写真集だったけど彼女とは撮影のリズム感がよく合った。「何を撮られているのか」を察知する勘の良さや、こちらの冗談に笑いながら応えてくれる人懐っこさが心地よく、仕事がやりやすかった。
デビュー当初から大きな胸が「ワカパイ」と注目されがちだったけど、私が魅力的に感じるのは唇です。どこか油断した雰囲気で、ぷるぷるした唇を向けられては、魅入られない男はいないでしょう。
有名になってからも、スタイルはもちろん、人懐っこい性格が少しも変わらずにいられるのはすごいことです。家庭ではいい奥さんだと思うよ。
※週刊ポスト2019年2月15・22日号