国際情報

中国で若者の「できちゃった婚」が流行し始めた理由とは

愛情だけでは結婚できない!?(写真:アフロ)

 結婚はもちろん愛あればこそだが、経済的な側面と切り離せないのも事実。このところ中国の若者の結婚事情も変化しているという。現地の情勢に詳しい拓殖大学海外事情研究所教授の富坂聰氏がレポートする。

 * * *
 一人っ子政策──すでに実質的にはなくなっているが──の推進などによって生じた人口の偏りは、いびつな男女比へとつながり、将来、結婚できない男性の数が3000万人に達するとの予測もある中国は、ただでさえ男性には厳しい環境だ。

 だが、そのかわいそうな男性に、さらに重く冷たい仕打ちが話題となっている。それが結婚したい相手の母親から求められる高額な結納金の問題である。

 かつては結婚前に家一軒用意して花嫁を迎えに行くのが──住宅事情の厳しい地域では両親と同居でも可──慣例であった。しかし、さすがに昨今の異常なまでの不動産高騰を受けてそんな要求は影を潜めたが、それでもそれなりの金銭は用意しなければならないのだ。

 もちろん、とはいってもない袖は振れないというケースも少なくない。では、どうするのか。

 1月19日に『北京青年報』のウェブ版が載せた記事によれば、いま中国の若者の間では、高額な結納金の要求をクリアできないカップルたちの間では、「できちゃった婚」が流行し始めているというのだ。

 記事では、付き合い始めて6年というカップルが紹介されているのだが、彼らが結婚に際して要求されたのは結納金として20万元(約328万円)で、結婚にかかる総額は、なんと100万元(約1640万円)にもなるというのだ。

 これでは、「できちゃった婚」に走ったとしても不思議ではない。こんなに若い男性をいじめては、いずれ中国で男性の本格的な「草食化」に悩む日も近いのかもしれない。

関連キーワード

関連記事

トピックス

天皇陛下にとって百合子さまは大叔母にあたる(2024年11月、東京・港区。撮影/JMPA)
三笠宮妃百合子さまのご逝去に心を痛められ…天皇皇后両陛下と愛子さまが三笠宮邸を弔問
女性セブン
歌舞伎俳優の中村芝翫と嫁の三田寛子(右写真/産経新聞社)
《中村芝翫が約900日ぶりに自宅に戻る》三田寛子、“夫の愛人”とのバトルに勝利 芝翫は“未練たらたら”でも松竹の激怒が決定打に
女性セブン
胴回りにコルセットを巻いて病院に到着した豊川悦司(2024年11月中旬)
《鎮痛剤も効かないほど…》豊川悦司、腰痛悪化で極秘手術 現在は家族のもとでリハビリ生活「愛娘との時間を充実させたい」父親としての思いも
女性セブン
ストリップ界において老舗
【天満ストリップ摘発】「踊り子のことを大事にしてくれた」劇場で踊っていたストリッパーが語る評判 常連客は「大阪万博前のイジメじゃないか」
NEWSポストセブン
紅白初出場のNumber_i
Number_iが紅白出場「去年は見る側だったので」記者会見で見せた笑顔 “経験者”として現場を盛り上げる
女性セブン
弔問を終え、三笠宮邸をあとにされる美智子さま(2024年11月)
《上皇さまと約束の地へ》美智子さま、寝たきり危機から奇跡の再起 胸中にあるのは38年前に成し遂げられなかった「韓国訪問」へのお気持ちか
女性セブン
野外で下着や胸を露出させる動画を投稿している女性(Xより)
《おっpいを出しちゃう女子大生現る》女性インフルエンサーの相次ぐ下着などの露出投稿、意外と難しい“公然わいせつ”の落とし穴
NEWSポストセブン
田村瑠奈被告。父・修被告が洗面所で目の当たりにしたものとは
《東リベを何度も見て大泣き》田村瑠奈被告が「一番好きだったアニメキャラ」を父・田村修被告がいきなり説明、その意図は【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン
結婚を発表した高畑充希 と岡田将生
岡田将生&高畑充希の“猛烈スピード婚”の裏側 松坂桃李&戸田恵梨香を見て結婚願望が強くなった岡田「相手は仕事を理解してくれる同業者がいい」
女性セブン
電撃退団が大きな話題を呼んだ畠山氏。再びSNSで大きな話題に(時事通信社)
《大量の本人グッズをメルカリ出品疑惑》ヤクルト電撃退団の畠山和洋氏に「真相」を直撃「出てますよね、僕じゃないです」なかには中村悠平や内川聖一のサイン入りバットも…
NEWSポストセブン
注目集まる愛子さま着用のブローチ(時事通信フォト)
《愛子さま着用のブローチが完売》ミキモトのジュエリーに宿る「上皇后さまから受け継いだ伝統」
週刊ポスト
イギリス人女性はめげずにキャンペーンを続けている(SNSより)
《100人以上の大学生と寝た》「タダで行為できます」過激投稿のイギリス人女性(25)、今度はフィジーに入国するも強制送還へ 同国・副首相が声明を出す事態に発展
NEWSポストセブン