中国の文化大革命(1966~1976年)など毛沢東時代の中国政治について詳しい中国専門家で、ハーバード大学のロデリック・マクファーカー教授が2月10日に死去していたことが分かった。享年88。著書に『毛沢東 最後の革命』(邦訳は上下巻)がある。
マクファーカー氏は、1989年の天安門事件後、中国当局に逮捕・投獄された元北京大学生で中国の民主化運動指導者・王丹氏がハーバード大学に留学した際、修士論文の指導教官だったことでも知られる。
マクファーカー氏は現在のパキスタンの生まれで、ハーバード大学卒業後、英紙「デイリー・テレグラフ」の記者を経て、英国の国会議員に当選したが、次の選挙で落選した後、ロンドン大学で博士課程を修めた。文化大革命の研究で知られ、後にハーバード大学で教授を務めていた。
マクファーカー氏は王丹氏のほか、習近平国家主席の長女で、2010~2014年までハーバード大学に留学していた習明沢さんの指導教官を務めたという。明沢さんは同大在学中、マクファーカー教授の講義を受講し、様々な助言を受けていたと香港紙「リンゴ日報」は伝えている。