「先生がテレビに出た翌日に、どうしても読みたいと思って、一緒に住む娘に頼んで書店に走ってもらったのですが、どこも売り切れで全然置いていませんでした。ようやく手に入ったのは1週間後です。大袈裟ではなく死生観が変わる一冊でした。いろんなかたが亡くなる時のエピソードが出て来ますが、どのかたも幸せそうじゃないですか。何回も何回も読んで、そのたびに泣きました。今は娘に読ませています。私も最期まで自宅で暮らして、『なんとめでたいご臨終』をしたいですから」(74才・女性)
1月12日に『なんとめでたいご臨終』の著者・小笠原文雄さんが人気番組『世界一受けたい授業』(日本テレビ系)に出演。「『なんとめでたいご臨終』に学ぶ笑顔で最期を迎える方法」と題して授業を行った。
在宅看取りを1300人以上、ひとり暮らしの看取りを70人以上経験した在宅医療の名医である小笠原さんが語ったのは、ひとり暮らしでも、お金がなくても、誰でも最期まで自宅で朗らかに暮らせるということ。
小笠原さんのような医師のほか、訪問看護師やケアマネジャー、介護職や臨床宗教師など多職種のプロが連携して患者を支えることで、痛みや不安もなく最期まで自宅にいられることや、介護保険などを使うことで自己負担額はそれほど掛からないことが解説されると、ゲストたちからは驚きの声が上がった。
何より反響が大きかったのは、小笠原さんのもとで在宅ホスピス緩和ケアを受けている患者の姿だった。
かつては寝返りも打てず、要介護4だった女性が、小笠原さんのもと、在宅ケアを受けて1年経った今は要介護3に回復し、明るく笑っている姿。
「家に帰ったら5日の命」と病院で宣告された女性が、自宅に戻って7年経った今も元気に暮らしている姿…。さらには、夫を自宅で看取った女性がご遺体を前に笑顔でピースをする姿まで。それらが決して特別なことではないことは、本書にそうした奇跡のような事例がたくさん掲載されていることからも明らかだ。
編集部に続々と届いている感想を一部紹介すると…。
「社会福祉法人で特別養護老人ホームなどを運営する立場(理事長)にいて、看取りは常に重要な課題です。与えられた命を冒涜せず、安穏な心で往生していただけるように心がけるうえで、宗教家であり医師でもある著者のお考えに、『そうでした!!』と心を打たれつつ読破。洗心の快著でした」(78才・男性)